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 プロ野球への切符を手にする選手は、高校や大学、社会人野球などで活躍し、特に高卒でプロ入りする選手は大きなポテンシャルを秘めている。しかし、その才能が開花するか否かは、明暗の別れる部分である。ここでは、同い年で高卒プロ入りしたが、実績に差がついている選手たちを紹介する。

 

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村上宗隆・清宮幸太郎

 
 2017年ドラフト会議で指名を受けた清宮幸太郎と村上宗隆。だが、プロ入り後は成績での差が生まれている。
 
 早稲田実高で驚愕の高校通算111本塁打を放った清宮は、当時のドラフトの目玉。村上も九州学院高で通算52本塁打を放つなど、実績を積み重ねていた。
 

 
 迎えたドラフト会議では、清宮は7球団競合の末、北海道日本ハムファイターズへ。村上は外れ1位で3球団競合の末、東京ヤクルトスワローズに。ともに将来の大砲候補として期待された。
 
 清宮はルーキーイヤーから53試合に出場して打率こそ.200だったが、7本塁打、18打点と、持ち前のパンチ力を発揮。村上も、同年は6試合の出場にとどまったが、プロ初打席で本塁打を放つなど、鮮烈なデビューを飾った。
 
 そんな中、高卒2年目になると村上が大きく飛躍。同年は全143試合に出場し、36本塁打を放つ打棒を発揮。すると2022年には史上最年少となる3冠王(首位打者・本塁打王・打点王)に輝き、球界を代表する主砲に成長した。
 
 一方の清宮は、高卒2年目に大きく成績を伸ばせず。2022年には129試合の出場で打率.219、18本塁打、55打点とキャリアハイの成績を残したが、確実性に欠けた。
 
 今季は左足負傷で出遅れた清宮だが、既に一軍に復帰。調子を上げ、本塁打を量産する姿を見せてほしい。

郡拓也・坂倉将吾

 
 郡拓也と坂倉将吾は、ともに東京の高校から2016年ドラフト会議でプロ入り。両者ともに捕手だが、プロ入り後は明暗が分かれた。
 
 郡は、帝京高で俊足強肩の捕手として活躍。甲子園出場経験はないが、3年夏の東東京大会3回戦では、1イニングで二盗・三盗・本盗を決め、サイクルスチールを達成した。
 

 
 坂倉は、日大三高で高校通算25本塁打を記録。甲子園出場こそ叶わなかったが、打てる捕手としてプロから注目される存在だった。
 
 ドラフト会議では、郡を北海道日本ハムファイターズがドラフト7位で指名。坂倉はドラフト4位で広島東洋カープから指名を受け、それぞれプロの門を叩いた。
 
 坂倉は高卒4年目に81試合に出場して打率.287(規定未満)、3本塁打をマークし、翌2021年には132試合の出場で打率.315、12本塁打、68打点を記録。同年9月には逆転サヨナラ3ラン本塁打を放つなど、まさに”打てる捕手”であることを示した。
 
 郡は、本職の捕手以外にも内外野をこなせるユーティリティー性を持つ。しかし、2021年の33試合が自己最多の出場機会となっており、現在まで一軍定着には至っていない。
 
 今季、3月には若林晃弘との交換トレードで読売ジャイアンツに移籍した郡。4月5日にはファーム降格となったが、なんとか一軍で結果を残すシーズンにしたい。

森敬斗・紅林弘太郎

 
 ともに高卒の遊撃手として、2019年ドラフト会議で指名された森敬斗と紅林弘太郎。今では”レギュラー”と”崖っぷち”にまで差が開いた。
 
 森は、桐蔭学園高で俊足巧打の内野手として活躍。3年春の甲子園では初戦で啓新高に敗れたが、森は3安打を放った。同年夏の甲子園は逃したが、U-18日本代表に選出されるなど、高い評価を得ていた。
 

 
 紅林は、駿河総合高で大型内野手として注目される存在に。甲子園出場経験こそないが、肩の強さと高校通算40発放った打撃が光っていた。
 
 ドラフト会議では、横浜DeNAベイスターズがドラフト1位で森敬斗を単独指名。紅林はオリックス・バファローズからドラフト2位指名を受け、プロ入りを果たした。
 
 紅林は高卒1年目のプロ初打席でヒットを放つと、翌2021年からは早くも遊撃のレギュラーとなる。昨季は127試合の出場で打率.275、8本塁打、39打点をマークし、自身初のタイトルとなるベストナインに輝いた。
 
 森も、高卒1年目のプロ初打席で左翼フェンス直撃の二塁打を放ち、幸先の良いスタートを切った。しかし、その後は一軍で結果を残せず。昨季は「8番・遊撃」で開幕スタメンを勝ち取るも、最終的に同年は9試合の出場に終わった。
 
 今季は、ドラフト4位ルーキー・石上泰輝がオープン戦から結果を残すなど、厳しい立場となった森。プロの世界で生き残るには、今季の活躍が必須だ。

佐々木朗希・奥川恭伸

 
 2019年ドラフト会議で、高校生でありながらも競合となった佐々木朗希と奥川泰伸。しかし、プロ入り後は”侍ジャパン代表”と”ガラスのエース”に分かれた。
 
 佐々木は、大船渡高で高校生史上最速の163キロを計測するなど、ドラフトの目玉に。3年夏の岩手県大会では決勝まで進出したが、監督の判断で佐々木は登板せず、花巻東高に敗戦。この判断には、大きな注目が集まった。
 

 
 奥川は、星稜高で2年春から4期連続で甲子園を経験。3年夏の甲子園決勝では履正社高に惜しくも敗れたが、持ち味のスライダーなどが高く評価されていた。
 
 注目のドラフト会議では、佐々木は4球団競合の末、千葉ロッテマリーンズに。奥川は3球団競合の末、東京ヤクルトスワローズに入団した。両者とも、将来のエース候補として期待された。
 
 佐々木は高卒2年目から一軍登板を果たすと、翌2022年の4月にはプロ野球新記録の13者連続三振を含む、完全試合を達成した。昨年3月のWBCでは、日本代表として世界一に貢献。今季も5試合の登板で既に3勝をマークしている。
 
 奥川も、高卒2年目には18試合に登板して9勝4敗、防御率3.26をマーク。同年のクライマックスシリーズ(CS)では、CS史上最年少となる完封勝利を98球で達成。新たなエースが誕生したかに思われた。
 
 しかし、翌2022年に右肘を痛めた影響で、2年間で一軍登板がわずか1試合という事態に陥った奥川。今季もコンディション不良で出遅れているが、2021年のような活躍をもう一度見せられるのか注目だ。

戸郷翔征・渡邉勇太朗

 
 2018年ドラフト会議で指名を受けた戸郷翔征と渡邉勇太朗。ともに恵まれた体格を持った高卒右腕だが、プロ入り後は大きな差が開いた。
 
 戸郷は、聖心ウルスラ学園高で2年夏に甲子園を経験。3年夏は甲子園を逃したが、その後に宮崎県選抜としてU-18高校日本代表との壮行試合に出場した。すると、5回1/3を投げて9奪三振の好投を披露。プロからの評価を高めた。
 

 
 渡邉は、浦和学院高で3年夏に甲子園のマウンドを経験。準々決勝で大阪桐蔭高に敗れたが、3回戦では完封勝利を挙げるなど、ベスト8入りの立役者となった。身長は190cm台に達し、将来性が評価されていた。
 
 迎えたドラフト会議では、戸郷を読売ジャイアンツが6位指名。渡邉は埼玉西武ライオンズから2位指名を受け、プロの世界に入った。
 
 戸郷は高卒1年目に早くもプロ初勝利をマーク。高卒4年目には25試合登板で12勝8敗、防御率2.62、154奪三振の成績で自身初タイトルとなる最多奪三振を獲得した。今季は自身初の開幕投手を務め、見事に白星を手にした。
 
 渡邉はプロ入り後2年間はファームで過ごしたものの、高卒3年目には一軍で17試合登板し、4勝4敗2ホールド、防御率3.44と一定の成績を残す。しかしその後は続かず、2022年から2023年の2年間でわずか2勝に終わっている。
 
 今季、渡邉はオープン戦で2試合に登板したが防御率9.00と苦しみ、開幕はファームスタート。一軍の投手層は厚いが、生き残りをかけて今季こそ飛躍したい。

平良海馬・阪口皓亮

 
 右の高校生投手として、2017年のドラフト会議で指名された平良海馬と阪口皓亮。だが、プロの世界に入ってからの差は否めない。
 
 八重山商工高では外野手兼投手として活躍。3年夏の沖縄県大会1回戦で涙を飲むなど、甲子園出場はならなかった。それでも、150キロ超の直球を放れる馬力などがスカウトの目を引いていた。
 

 
 阪口は、北海高で3年夏に甲子園を経験。初戦で神戸国際大付高に敗れたが、高身長から角度のあるストレートや変化球を投げていた。
 
 ドラフト会議では、埼玉西武ライオンズがドラフト4位で平良を指名。阪口はドラフト3位で横浜DeNAベイスターズから指名を受け、それぞれプロへの扉を開いた。
 
 平良は高卒2年目に54試合に登板して、1勝0敗1セーブ33ホールド、防御率1.87で新人王を獲得。2022年オフには先発転向を志願すると、昨季は先発として23試合に登板し、11勝7敗、防御率2.40をマークした。
 
 阪口は高卒2年目の5月にプロ初登板を果たすと、5回無失点の好投。しかし、幸先の良いスタートに思えたがその後は続かず。2021年にプロ初勝利を挙げたものの、同年9月には右肘のクリーニング手術を行なった。
 
 昨季の7月には西浦直亨との交換トレードで、東京ヤクルトスワローズに移籍した阪口。今季は制球力を磨き、一軍でも通用する投球をしたいところだ。

 

 

 
【了】