◆ 岡田監督のタクトに熱視線

 巨人が阪神との伝統の一戦を制した。巨人打線は初回から阪神の先発・門別啓人に襲いかかり4点を先取。1点を返された2回には、主砲の岡本和真が2ランで引き離す展開で、試合を優位に進めた。終盤は阪神も追い上げたが、8回にダメ押しの2点が効果的で8-5で巨人が勝利した。

 敗れた阪神だったが、3日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』で解説者として出演した仁志敏久氏は中盤に動いた岡田彰布監督のタクトに熱視線を送った。

 6回の阪神の攻撃で、2アウトから中野拓夢が巨人先発の戸郷翔征からソロホームランを打った後、森下翔太、大山悠輔が連続四球を選びチャンスメイクし、岡田監督は代打に糸原健斗を指名した。このケースに「この時点で中野がホームラン打って6対2なんですよね。ツーアウト1、2塁。 糸原って代打でいい場面で出る選手なんですけども、この負けてる状態で岡田監督は糸原を使った」と早仕掛けにも見える場面で動いたと指摘。

 そのうえで「この後のゲームの中で、このイニングがゲームを戻すための大事なイニングになるんじゃないかというような勘が働いたのかなと思ってですね。 采配として、もしその勘を活かして使ったのであれば、素晴らしいなと思って見ていました」と歴戦の強者の思考に唸っていた。

 結果的に糸原はタイムリーツーベースを放ち、戸郷をマウンドから引きずり降ろすことに成功。ゲームの行方は再び分からなくなったターニングポイントとなった。昨年猛虎を蘇らせた軍師の指揮は、今年も他球団の脅威となっている。


☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2024』