29日、有明アリーナで『Yogibo presents RIZIN.46』が開催。ABEMA PPVでも配信された第5試合では“ブラックパンサー”ベイノアvs.井上雄策が行われた。

 元PANCRASEライト級2位であり、修斗やONEなどにも参戦した43万人登録者数Youtuber『マッスルグリル』の井上雄策がRIZIN2戦目に挑む。昨年10月には渡慶次幸平から1RTKO勝利を奪っているが、今回の相手は極真会館所属の“ブラックパンサー”ベイノア。
 虎の穴AKA(アメリカン・キックボクシング・アカデミー)で1年間修行してきたというベイノアだが、試合が始まるとリングを回って距離を取りヒットアンドアウェイに。
 井上が前に出るとすぐにベイノアが下がり、全く打ち合いにならない展開に会場からブーイング。そのまま3Rになり、グラウンドの攻防もなく時間が過ぎると大ブーイングがおきる中で試合が終了した。
 判定でベイノアの勝利が告げられるが、ベイノアはノーコメントでリングを去る。


 バックステージに現れた井上は「申し訳ないという気持ちしか無いです。このイベントの足を引っ張る形になってしまったと思っています。今回は打撃戦をしたいなと思っていたんですけど、中々ベイノア選手と噛み合わなかった。ちょっと先のことは今は考えられないし『選手としてどうなんだろう』って思ってしまいます。10年以上やって来て、初めて向いてないなと思った。榊原社長の本じゃないですけど、負ける勇気を持てなかったっていうのが一番良くなかったです」と引退も視野に入れて意気消沈。

 ベイノアは「(ブーイングは)アメリカンでしたね。あんま日本で聞かないというか、RIZINで聞いたこと無いアレだったんで。そういう意味ではRIZINに新たな風を吹かせたなと思ってます……『聞き間違いかな?』と思いましたけど、一瞬耳を疑ったくらいですぐ正気に戻ってちゃんと集中して15分闘えたかなと思ってます。押忍」と真面目に語る。
 だがすぐに苦笑しながら「ハッキリ『ブー!』みたいのあんま聞かなくないですか?プロレスとかだったらありますけど。前回の神戸のときもありましたけど、どっちが変わっちゃったのかな?日本が変わったのか僕が変わったのかってのはありますけど、自分を貫いてやっていくだけですよ」と語り、7月28日にさいたまスーパーアリーナで行われる『超RIZIN』への参戦を希望した。