レーシングライダーの大久保光選手が、フランスにあるブガッティサーキットで行われた世界耐久ロードレース選手権の開幕戦に参戦!その様子をレポートしてくれました。
長い長いレースウィークがスタート
皆様こんにちは!レーシングライダーの大久保光です。今回は4月15日16日に行われました、EWC世界耐久選手権について書いていきたいと思います。
クラスはEXPという試験的という意味をもつクラスへの参戦で、マシンもチームオリジナルマシンでの戦いとなりました。今回はそのレースウィークについて。レースも24時間と長かったので、2回に分けて書いていきたいと思います。
まずはレースウィークから予選までについて。
レースの前週にMotoEのテストがあり、そのままESBK(スペインロードレース選手権)に参戦している浦本修充選手の家に行っていたため、ル・マンのレースウィーク直前まではバレンシアに滞在していました。そこからバスでル・マン入り。バレンシアからル・マンまでは、バスで約24時間の旅です。
土曜日にバレンシアを出発して、日曜日の夕方にル・マンに到着。その日はそのまま市内で一泊し、月曜日の朝にチームスタッフに迎えに来てもらい、サーキットに入りました。
今回のレースウィークは、レースが終わるまでずっとサーキットでの宿泊という予定。パドックで車中泊をするのですが、車中泊と言ってもチームが用意した専用のトラックに寝泊まりするというもので、トラック内は個室になっていてホテルのシングルルームのような空間。プライベートが確保されており、充実したサーキット生活ができる仕様となっていました。
そして月曜日はピットの設営やミーティングで終わり、火曜日にフリー走行が開始されました。しかし、事前テストの時のような好天とはいかず、雨が降ったり止んだりという中でのフリー走行となりましたが、チームとしてはテスト時のデータを元に、最終確認を含めた意味でのテスト走行を続けていきました。
フリー走行が終わり、水曜日は中日ということで走行はなく、車検とブリーフィングのみのスケジュール。時間が結構空いていたので、今年からEWCのSSTクラスに参戦している石塚健選手と一緒にコインランドリーに行ったり、ちょっとした買い物にもいきました。
束の間の休日はすぐに終わり、木曜日は1回目の予選。EWCの予選はチームメイトの3人のライダーのうち、チーム内上位2人のライダーのアベレージタイムが予選のタイムとなるルール。その順位で、グリッドが決まります。
ウェットからドライへと変わる難しいコンディションのなか、ひとり目の予選が始まりました。
私は3人目だったので、このまま天候がもてばフルドライでのタイムアタックとなるところでしたが、私の予選直前に雨が降ってしまい、タイムを出すには難しいコンディションに。結局、ハーフウェットとドライで走れたひとり目とふたり目のタイムが採用されました。
こればかりは天候の問題なので仕方がないと切り替えていきたいところでしたが、金曜日の予選2回目は朝から雨で、タイムアップを望むことができないコンディションとなってしまいました。
その中でも私は走行を開始し、雨の中ではありますが組の中で総合5番手というタイムを記録。これにはチームも大喜びで、自分たちの作ったバイクのポテンシャルが発揮されたと喜んでもらうことができました。
最終的には木曜日の1回目の予選のタイムがそのまま予選結果となり総合18番手、クラス1位という結果で予選を終えました。次回は決勝について書いていきたいと思います!