“春爆”が秒読み段階に入っている鈴鹿サーフ(三重県鈴鹿市)からマゴチの朗報が届いた。御年76歳の「仙人」こと佐野正男さんが、半年ぶりとなる良型の引き出しに成功したのだ。チーム仲間の榊原慎二さんも大喜びだ。 (海老原秀夫)

 ▼鈴鹿サーフ

 佐野さんが良型マゴチに遭遇したのは、2日午後4時のことだった。2日前の3月31日午後には39センチの座布団ガレイを釣っていたが、その時もルアーにゴカイや貝の水管が引っ掛かってきたことから、いろいろな魚がベイトを捕食しに接岸してきている気配は感じていたという。

 期待を胸にフリッパー(メタルジグ)ブルピンゴールドをキャストすると、ヒットと同時に強い引きが竿を持つ手に伝わった。「最初はボラと思った」というが、姿を現したのは57センチのマゴチ。「やっぱりこの感触はたまらんわ〜」と、昨秋以来の良型フラットに喜びが込み上げた。

 これには榊原さんも感心しきり。「DUOテスターの高木孝さんも『すごい76歳です』と絶賛していましたし、これで地元釣具店のフラットダービーでも暫定首位。佐野仙人の頑張りには頭が下がります」

 ボラといえば3月22日夕、榊原さんファミリーの佑真さん(17)、健心さん(13)がルアーデビューを飾り、55センチを頭に兄弟で3匹ずつゲットしていた。ルアーはオフベイト(メタルジグ)メロンメロンだった。「釣りをしたいとせがまれてサーフへ。釣りのだいご味である魚の引きを体感でき、2人ともハマってくれるとうれしいのですが」と榊原さん。

 フィッシング遊・四日市店(三重県四日市市新正)には7日、シーバス釣果が持ち込まれた。同店常連で同市の樋口基樹さんが、鈴鹿川河口で仕留めた30〜72センチ4匹がそれ。ワンダー60レザーグリーンチャートに来た。鈴鹿川では4月に入ってシーバスの調子が上がっているという。

 ▼木曽川・立田大橋周辺(愛知県愛西市)

 長良川河口堰(ぜき)で稚アユの初遡上(そじょう)が確認された2月26日から34日後に当たる3月31日、立田大橋周辺で今季初めて上りマダカが現認された。天候不順で思いのほか遅れたものの、岬釣具店(同市佐屋町堤西)の桑山卓久さんも「これでようやく上りマダカを謳(うた)えます」と、待望の“上り開幕”を宣言した。

 「2月より寒い日の多かった3月の低水温で難しい釣りを余儀なくされていましたが、3月下旬から初夏を思わせるような日もあり、一気に水温が上昇。これにより稚アユの遡上が増え、マダカもそれを追って遡上してきたようです。現状、早いもので立田上流まで上っています」

 31日に同店で現認された上りマダカは2匹。まずは午前9時過ぎ、同店常連で岐阜県大垣市の石井さんが立田上流で40センチのエラ洗いをかわすと、10時前には愛知県あま市の小寺さんが立田下流で42センチを手中に。2日前の山側の大雨で川は茶濁りだったが、ともにアオイソメの房掛け餌に食ってきた。

 3月前半のウミタナゴ調査から現在、根魚調査に切り替えてくれているのは、フィッシング遊・名古屋南店(名古屋市南区戸部下)の常連で同市中川区の藤田宗孝さん。31日も名古屋港で午後6時から3時間竿を出し、23〜29センチのタケノコメバル3匹に23センチのクロソイ1匹、16〜22センチのカサゴ7匹をキープしていた。タケノコ29センチについては「久々の大物でうれしかったです」と笑みがこぼれていた。