◇17日 JリーグYBCルヴァン杯2回戦 FC東京4―0YS横浜(ニッパツ三ツ沢球技場)

 期待の得点源に移籍後公式戦初ゴールが生まれた。今季札幌から新加入したFW小柏剛(25)のFC東京での第1号はヘディング弾だった。前半13分、右サイドのFKから原川がゴール前に蹴り込むと、頭で合わせてネットを揺らした。チームメートからは手荒い祝福を受けたが、小柏は安堵(あんど)したはずだ。

 21年に明大からプロ入りしてからはけがに悩まされ、新天地では我慢を強いられた。けが予防のため、体のバランスを整えることに多くの時間を割いてきた。今季の始動直後から別メニューでの調整。「体に痛みや不具合はなかったし、サッカーができる体ではあったのでもどかしい部分はあった」と複雑な心境も口にしていた。ようやく移籍後初先発を飾ったのは今月13日の東京Vとのリーグ戦だった。中3日で迎えた一戦でゴールを挙げると、この日は後半15分でピッチを後にした。

 今季ともに新加入した荒木が開幕戦からゴールを量産する姿に刺激を受けた。「刺激にもなったし自分もうれしかった。鹿島で苦しいシーズンを過ごしていたと聞いていたので、本当にうれしそうにしていて自分もあのピッチに立って一緒にプレーできたらと思ってきた」。ここからリーグ戦で上位進出するためにも不可欠な戦力が、大きな一歩を踏み出した。