◇27日 J1リーグ第10節 新潟1―3FC東京(デンカS)

 今季けがで苦しんできたFC東京のエースが、復活を印象づける今季初得点を挙げた。2点リードで迎えた後半17分、右サイド深くに侵入した小泉がゴール前に浮き球のパスを折り返すと、FWディエゴオリベイラが頭で押し込み、ため込んだ熱を吐き出すように雄たけびを上げた。

 「ゴールを決められて本当にうれしい。たくさんのサポーターが試合中、私のことを本当に応援して後押ししてくれたんだ。それを感じていたので、ゴールでサポーターやチームの期待に応えられたと思うし、勝利に貢献できたと思う。感謝の気持ちでいっぱいだよ」

 今季は開幕から3試合に先発出場を続けたが、その後は左肩の負傷でゲームからも遠ざかってしまっていた。この日が3月30日の川崎戦以来のベンチ入りで、前半19分に寺山の負傷退場によるスクランブル出場だった。

 まだ肩には痛みも残り、決して本調子ではなかった。それでも、サポーターの声援や、チームメートの励ましに体が突き動かされたという。試合終了まで走りきり、チームの勝利に貢献した。

 「みんなが私を助けてくれている、支えてくれていることを、またあらためて感謝したい。ピッチに立てたこと、ゴールを決められたこと、これを継続させていきたい。みんなのために私は頑張っていきたい」

 復活を遂げたエースはそう言って満面の笑みを浮かべた。