◇17日 日本ハム4―4ソフトバンク(エスコンフィールド北海道)

 喜ぶよりも悔しさが表に出た。日本ハムは延長12回の死闘の末に強力打線のソフトバンクを相手に引き分けに持ち込んだが、新庄剛志監督(52)は「同点ですけど…。勝てるチャンスはいっぱいあった。むちゃくちゃ勝ちたかった」。しょんぼりと語った。

 同点のまま延長にもつれ込み、2点を勝ち越された直後の11回2死一塁でマルティネスがソフトバンクの守護神・オスナから起死回生の同点2ランを左翼に放り込んだ。勝率5割は堅持したものの、ロッテとの開幕3連戦以来、今季2度目のカード勝ち越しを果たせずもどかしさも募らせた。

 収穫は初登板初先発で好投した育成出身の3年目右腕・福島だ。プロ初勝利は逃したものの、5イニング4安打2失点で試合をつくり、引き締まった展開を呼び込んだ。指揮官も「たいしたもんですよ。育成からはい上がってきてホークス打線をよく抑えた」とたたえ、「次に期待を持てる投球をしてくれた。次もいきます」と次回も1軍で先発登板させる意向を示した。

 チーム全体に粘り強さが出ていることについても「皆が成長しただけです。ただそれだけ」。戦力が着実に整いつつあることを確信している様子だ。