昨春優勝の明大が東大に21―2で大勝して白星発進した。3月の侍ジャパンの強化試合のメンバーに選ばれた宗山塁内野手(4年・広陵)が右肩甲骨の骨折から完全復活、新主将としての初戦を2安打2打点でけん引した。立大は法大に1―0で先勝。小畠一心投手(3年・智弁学園)が6安打完封でリーグ戦初勝利。法大の大島公一新監督は初陣を白星で飾れなかった。

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 右肩甲骨の骨折から1カ月半、明大の宗山が驚異的な回復で開幕白星を引っ張った。大量12得点を奪った2回には2打席連続タイムリーをマークした。

 「まだまだ見直すところはありますが、とりあえずヒットが出て、打点につながったのはよかった」。開幕戦では4シーズンぶりとなるマルチ安打&打点で春季リーグを滑りだした。

 3月に侍ジャパン入りしたが、2月末の社会人とのオープン戦で受けた死球による骨折が全治3カ月と診断され、強化試合は欠場。右腕を動かせなかった時期には肩甲骨周りの筋肉をほぐしてもらいながら回復を待った。利き腕だけにスローイングが心配されたが「いつも通り100%でやれている。不安はない」と胸を張って、スタンドで視察した侍ジャパンの井端弘和監督を安心させた。

 大量リードとなり、スタメンでフル出場したのは宗山だけ。田中武宏監督(63)は「さんざん休んでたんだから、責任をもって守りなさいということ」と笑いながらも「苦しい時期もあったと思うが、こうなるとは思わなかった」と復活を喜んだ。中日などのスカウトも視察。広島の苑田スカウト統括部長は「打ち損じもあったが、スイングは問題ない」と復調を強調した。宗山の目標は大学4冠。あと35本となったリーグ記録の131安打への挑戦も始まった。