◇12日 ウエスタン・リーグ 阪神2―0中日(鳴尾浜)

 中日の中島宏之内野手(41)が9回に代打で登場し、四球を選んで好機を拡大。勝負強さを発揮し、1軍昇格へ向けた意気込みを語った。

 頼れる男が帰ってくる。右第5中手骨骨膜損傷から、10日のウエスタン・リーグ、阪神戦(鳴尾浜)で実戦復帰した中島が、4月18日以来となる1軍に昇格する。得点力不足に悩むチームの切り札として期待される背番号9は「チームのために、頑張ります」と力強く語った。

 少ない時間で着々と準備を進めてきた。2軍では3試合、計6打席で4打数1安打2四球。復帰戦で初安打を放つと、次戦では無安打ながらも3打席に立った。3戦目のこの日は、2点を追う9回無死一塁の場面での代打。1軍での経験も豊富な阪神・加治屋に2球で追い込まれたが、粘って四球を選び、きっちり仕事をこなした。

 昨季、打率1割台と竜の泣き所となっていた代打。今季もここまで74打数13安打、打率1割7分6厘と低迷が続く。1軍の14日からの阪神3連戦は、豊橋市民球場とバンテリンドームナゴヤで開催。地元のファンも中島の勝負どころでの一打を待っている。「応援してくれるファンにいいところを見せられるよう、精いっぱいやります」。再始動へ、ここから巻き返す。