北海道放送出身でフリーアナウンサーの大栗麻未(あさみ)さん(34)と野球用グラブの職人で「TwoWayPlayer」代表の若林武志さん(33)が、昨年12月25日に入籍した。麻未さんの苗字にある「栗」にちなんだクリスマス入籍だが、二人の初対面は10月22日。わずか2カ月でのスピード入籍だ。

初対面で「プロポーズします」

「LINEを交換したのが10月上旬だったんです」

 そう語る武志さんは自社グラブ製造の傍ら、グラブ作りを一から学んで作れる世界初のスクールを運営。最初はその生徒を介してLINEによる文字のキャッチボールから始まった。

 麻未さんは言う。

「お互いインスピレーションや直感を大事にするタイプ。互いに“合うな”と感じていたし、二人とも未来志向で、やりたいことや目標があり、LINEをしていたら日が暮れてました」

 将来の希望は“スポーツ大好き家族”を築くこと。人との縁を大事にし、人に教える仕事が大好き。互いの考えも合致した。

「私も好きなことをトコトン突き詰める職人気質な部分があり、彼の目指す将来を聞いて“応援したい、参戦したい”と思いました」

 と麻未さん。武志さんも、「未来の話にワクワクし、早く会いたいと思った」。

 ネット時代らしいスピード感溢れる“現代版恋文”のやり取りは続き、どちらからともなくご飯に行こうと約束した。初顔合わせは10月22日の東京・恵比寿。言葉を交わす中で、武志さんが「麻未と一緒にいる俺が見えたわ」と言い、いずれ来る日に「プロポーズします」と早くも言及。ひとまず「次に会ったときに告白するね」と伝えた。

「告白宣言」も…土壇場で尻込み

 しかし、である。

 11月1日、事前の“告白宣言”にもかかわらず、あまりのスピーディーさに若干の照れが出たのか、武志さんが何も切り出さないまま時間が過ぎる。麻未さんが「何か言いたいことありそうだね」と助け船を出し、「付き合ってください」との言葉を引き出した。

プロポーズの言葉は…

 11月は野球観戦、テニスなど、共通するスポーツ好きを形にした時間を重ね、迎えた12月。2日が麻未さんの誕生日で、武志さんは「その次の日(3日)にプロポーズします!」とあらかじめ告げていた。

 迎えた当日、東京・芝公園のホテルの部屋へ入り、「わ、バラの花束だ」と麻未さんは喜んだ。ところが、よく見ると一面にバラの絵が描き込まれた武志さんお手製の野球用グラブ。

 武志さんは「来年、再来年、10年後、50年後、大切な記念日をずっと二人で過ごしたい。大好きな麻未の笑顔をずっとそばで見ていたいので結婚してください」と一息で言い切った。麻未さんは「うれしいです。よろしくお願いします」。

「支える」ではなく「一緒に前進する」夫婦に

 最初の顔合わせから1カ月余り。愛が一つになった瞬間だった。

 二人での生活が始まって武志さんが驚いたのは、麻未さんの手料理。毎日、おかずを5、6品作る腕前にメロメロで「今日も麻未の夕飯を楽しみにして仕事頑張ってくるね」と出かけるのが常だ。麻未さんは料理だけでなく、趣味のチョークアートで黒板に飲食店風のメニューを書き込むなど、二人の食卓は楽しさにも溢れている。

 武志さんは「麻未が落ち込むようなことがあれば、二人が描く将来の話をして明るい未来が見えるようにしている」と言う。麻未さんも「私の機嫌が悪いと彼は寂しそうな顔をする。私がニコニコしていればうれしそうに笑うので、彼を支えるというのではなく、手をつないで一緒に前進するという夫婦でいたい」。

 それぞれがそれぞれの思いをナイスキャッチ。結婚まで一気に駆け抜けて、これからは携えた手をガッチリつかんで離さない二人だ。

「週刊新潮」2024年4月18日号 掲載