もう5月。月日がたつのは年々早く感じる。この時期は新入社員や新入生など、新しい環境に飛び込んだ人が無気力になる“五月病”の季節でもある。私のようなポジティブで無頓着な男には縁のないことだけど。

 そんな5月に期待したいのが佐藤輝。3、4月はプロ入りから最低の打率・188で終わったが、新人時代の21年は5月に打率・301、6本塁打、19打点。22年も打率・266、5本塁打、12打点と決して悪くない。そして、昨季も打率・272、5本塁打、22打点と月間でチームトップの打点を稼いでいる。

 4月28日にはスタメンを外れた。それでも、表情は暗くない。「感じは悪くなかった」と爆発の予感さえ漂わせている。チームとしても、昨年は5月に19勝5敗と最も貯金を作った。虎の“五月病”も気にしなくて良さそうだ。佐藤輝が今年も皐月(さつき)男になることを祈っている。(今西大翔)