「news zero」に起用された波瑠

 4月より報道番組「news zero」(日本テレビ系)の火曜日パートナーを務めることになった、女優の波瑠(32)。報道番組初レギュラーとなり、波瑠は「わたしは日頃、ニュースをよく見るほうだとは言えないので、世の中に知らないことがたくさんあります」としつつも、生放送で「テレビの前の皆さんとつながれるのかと考えた時に、わからない、難しい、を一緒に言えたらと思いました」と番宣コメントを寄せた。

 波瑠といえば、1月期のドラマ「グレイトギフト」(テレビ朝日系)で、メインキャストとして主人公と共闘する検査技師役を好演。昨年は2本の連続ドラマに出演し、うち1本「わたしのお嫁くん」(フジテレビ系)では主演を務めるなど、女優業に邁進してきた印象がある。

 今回、「news zero」にレギュラー出演することについては、SNSでも、「火曜日見逃せなくなる」「女優とは、違った一面が見られそう」という声の一方で、「正直、俳優業に専念してほしい気持ちが強いな」など、さまざまな声が上がった。

波瑠

■「考えなくてもいいことまで考える」

 テレビ情報誌の編集者は報道番組への抜擢についてこう話す。

「報道に対する資質があるのか気になる人もいると思いますが、勉強家な一面もあるようです。以前に放送されたバラエティー番組では、沢村一樹が波瑠について、セリフを覚えてくるのがいつも前日なので『才能に恵まれて、いいな』と沢村が言うと、彼女は『違います! 努力です』と返したというエピソードを披露。波瑠は、自分はテレビの前に出る仕事の適性は持ってないと思っており、間違えないようにたくさん勉強して練習してきていると話していました。今回、ニュースをよく見るほうだとは言えないとコメントしていましたが、いざ仕事となれば、そこはしっかりと勉強してくるのではないかと思います」

 報道番組のコメンテーターとなれば、さまざまなことにアンテナを張って知見を広げることも大切だが、波瑠は自身のことを「考えなくてもいいことまで考えて疲れる人間なんです」と分析(「CREA」2022年3月19日配信)。その日にした会話も頭から離れず、家に帰っても脳の中の“ギガバイト”がずっと消耗されている感じだという。家族からは「あんた、そんなことを考えながら人としゃべってるの?」「変わってる」と言われることもあるようだが、その性格がニュースに対するアンテナの高さにつながれば、仕事にも生きそうだ。

和服姿の波瑠

■谷原章介のように炎上する可能性も

 さらに、そのビジュアルも報道番組にいても違和感がない。「土曜スタジオパーク」(NHK総合、20年5月16日放送)では、俳優の井浦新が波瑠の印象について、「いつも凛とされていて、どんなときでもすがすがしくて、波瑠さんのところにだけ爽やかな優しい風が吹いてる」と話していたこともある。そんな清潔感や品性の良さは視聴者に安心感を与えそうだ。

 ただ一方で、「炎上しなければいいですが」と危惧するのは週刊誌の芸能担当記者だ。

「それまで好感度が高くても、俳優やタレントが情報・報道番組に出たことで炎上したケースは過去にもあります。最近では、俳優の谷原章介さんが典型でしょう。一生懸命コメントしても、あげ足を取られ、たたかれてしまう可能性はあります。波瑠さん自身も『結構、敵をつくるタイプなんです』と、以前インタビューで明かしていたので余計、心配ですね。なんでも、自分の中の許せない軸に触れると、『それは違う』と感じて、それを言ってしまうこともあるそうです。そんなところから、世間にこびない芯の強さはうかがえますが、発言がキツイと捉えられて炎上まですると、本業にも影響してしまうかもしれません」

ロングヘア時代の波瑠

■トーク力、コメント力は高い

 芸能評論家の三杉武氏は、波瑠の報道番組への起用についてこう述べる。

「波瑠さんは、ニュース番組への出演は今回が初めてになりますが、朝ドラのヒロイン役やその後の活躍で幅広い視聴者層に知られた存在ですし、トーク力やコメント力に関しては、過去に『A-Studio』のアシスタントを務めていた際の笑福亭鶴瓶さんとの小気味のいいやりとりを見る限り、高い能力があると思います。もちろん、トーク番組と報道では毛色が違いますが、自然体でハッキリとものを言うサバサバした性格のイメージがあるだけに、そのコメントや発言でも存在感を放つのではないでしょうか」

 確かな演技力で幅広い世代から人気を集める波瑠。報道番組への起用は、はたして吉と出るか凶と出るか。

(丸山ひろし)