第33回森と花の祭典「みどりの感謝祭」の式典に先立つ懇談の場。佳子さまは子どもたちの緊張をほぐすように、身体をかがめて目線を合わせながら優しく話を聞いていた=2024年5月11日、東京都千代田区

 秋篠宮ご夫妻の次女佳子さまは11日、都内で開かれた「みどりの感謝祭」に名誉総裁として出席した。5月のギリシャ訪問も控え、公務で多忙な佳子さま。お疲れの様子が見られたが、子どもたちと交流した後はいつもの「ほほ笑みのプリンセス」へと戻っていた。

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「どんな活動をしているの?」

 姉の小室眞子さんから譲られた青味がかった緑色のワンピース姿の佳子さまは、子どもたちの顔の高さまでぐっとかがみ、その目をのぞきこむようにしながら笑顔で話しかけた。

 森林の保全などを呼びかける「みどりの感謝祭」に出席した佳子さまは、式典に先立ち、緑化活動に取り組んできた人たちを表彰する「みどりの文化賞」の受賞者や緑化活動に取り組む小学生らと懇談した。

 ガールスカウトに所属する小学6年生の女の子は、佳子さまに話しかけられて緊張でガチガチに。しかし、佳子さまはほほ笑みながら、女の子が答えるまでゆっくり待っていた。

「緑の羽根の募金や赤い羽根の募金や、キャンプなどをしています」

 佳子さまに無事に説明することができた女の子は、うれしさでいっぱいだったという。子どもたちに付き添っていた女性も、

「佳子さまは、子どもたちの緊張をほぐしてお話するのが上手でいらっしゃる」

 と振り返った。
 

第33回森と花の祭典「みどりの感謝祭」の会場で表彰者との懇談にのぞむ佳子さま。お疲れ気味の様子ではあったが、人びとや子どもらと交流をする場面では、いつものほほ笑みのプリンスの表情に=2024年5月11日、東京都千代田区

 佳子さまが務めている「みどりの感謝祭」の名誉総裁職は、秋篠宮さま、そして姉の眞子さんを経て、第31回の祭典から佳子さまに引き継がれたものだ。

 佳子さまは今回の式典で、

「これまで人びとが植え、守り育ててきた人工林がこれからも重要な役割を果たしていくためには、木を使うことによって他の木や苗木などが太陽の光を浴びて成長できるようにすることも必要だと伺いました」

 と、あいさつを述べられた。

 林野庁の担当者によると、林野庁長官による事前説明が4月にあり、佳子さまは積極的に質問。この日のあいさつにも、長官とのやりとりでの内容が盛り込まれていたという。
 

■「いつもと違う」佳子さま

 高齢化が進む皇族のなかで、若い世代の成年皇族である佳子さまが担う公務は多岐にわたり、その数も多い。特に最近は5月のギリシャ公式訪問に向けて、4月にあった春の園遊会前から相次いで予定が入っている状況だ。

「みどりの感謝祭」の式典会場に向かう佳子さま。「いつもより笑顔が硬く、お疲れの気味の様子でした」(会場近くにいた奉迎者)=2024年5月11日、読者提供

 そんな連日の公務で、疲れが蓄積していたのだろうか。「みどりの感謝祭」の会場に向かう車中の佳子さまを見かけた奉迎者は、こう話した。

「ほほ笑みが出たのは、ほんの一瞬。あとは表情が硬く、いつもとは明らかに違うなという、お疲れ気味の笑顔でした」

 ところが、式典を終えて帰路に着いた佳子さまは、1時間ほど前とは一転し、「パーフェクトスマイル」を見せてくれたという。

「佳子さまを待っていた奉迎者は、みんなカメラやスマホを構えて両手がふさがっていたため、誰も手を振ることはできなかったのですが、白い歯を見せての完璧なスマイルとお手振りでした。“ほほ笑みのプリンセス”が復活して安心しました」(前出の奉迎者)
 

「みどりの感謝祭」の式典会場に向かう佳子さま。「いつもより笑顔が少なく、表情もお疲れのようで心配です」(会場近くにいた奉迎者)=2024年5月11日、読者提供

 お疲れ気味だった佳子さまは、会場で交流した子どもたちから、元気をもらったのかもしれない。私たちを惹きつける佳子さまの「パーフェクトスマイル」は、人々との触れ合いから生まれるものと言えそうだ。

(AERA dot.編集部・永井貴子)