どの分野においても、できる人のマネをするというのは上達への近道となります。ゴルフの場合、上級者と一緒にラウンドするとどのようなことが学べるのでしょうか。

上級者はとにかくコースを回るテンポがいい

 ゴルフは自分よりうまい人とラウンドするとスコアが良くなると言われます。会社の同僚や仲間内でゴルフをプレーする場合は、飛び抜けて良いスコアを出す人はなかなかいないので、ゴルフ上級者とプレーしたことがないという人も多いかもしれません。

ゴルフがうまい人はテンポの良さやクラブ選択に迷いがない 写真:AC
ゴルフがうまい人はテンポの良さやクラブ選択に迷いがない 写真:AC

 実際にゴルフがうまい人とラウンドすると上達するのでしょうか。レッスンプロの三浦辰施氏は以下のように話します。

「ゴルフがうまい人とラウンドすると確実に上達すると思います。うまい人とヘタな人の決定的な違いは、ラウンド中の時間の使い方やテンポが全く違うことです。口で説明するのはなかなか難しいですが、うまい人は素振りに時間を掛けすぎたり、クラブ選択に迷ったりすることがなく、前に前にテンポよく進んでいきます」

「ヘタな人は打数が増えるからテンポが悪いのでは、と感じる人もいるかもしれませんが、スコア100ぐらいの人でもテンポがいいとうまく見えます。」

「競技ゴルフを目指している人であれば、技術はもちろんラウンドのテンポを学ぶことも大事な要素となります」

 同じような実力やテンポの悪い人とラウンドしていると、進みが悪かったりミスショットが出たりとアクシデントが発生するので、悪い流れに飲み込まれてしまいがちです。

 テンポ良く前に進む上級者とラウンドしていると、「なんか淡々と一緒にプレーしていたらベストスコアを更新していた……」ということがあるそうです。プレー時間が短くなれば、体力も抑えることができるのでベストなパフォーマンスを発揮しやすくなります。

上級者が身近にいなければラウンドレッスンを受ける

 また技術的なスイング動作などを参考にするのは難しいですが、コースマネジメントの仕方を学ぶこともできるでしょう。ビギナーの場合は、パー4やパー5のホールでは問答無用でドライバーを選びますが、上級者は狭いホールではフェアウェイウッドやユーティリティーも選択肢に入れ、なるべく安全に攻めたりします。

ラウンドレッスンではプレーのほか、コースマネジメントやカートの動かし方も教えてもらえる 写真:AC
ラウンドレッスンではプレーのほか、コースマネジメントやカートの動かし方も教えてもらえる 写真:AC

 ビギナー同士の場合は、「ドライバーを持たないなんてビビってる」と揶揄されるかもしれませんがスコアを追求するのであれば、状況を鑑みて一番ミスが起こりづらい番手を選択するのが鉄則です。

 身近に上級者がいないという人は、レッスンプロのラウンドレッスンを受けてみるのがいいと三浦氏は話します。

「ゴルフ人口の7割は100を切れていないという統計もあるので、周囲に上級者がいない人がほとんどだと思います。レッスンプロのラウンドレッスンであれば、プロのプレーを間近でみることができることはもちろん、コースマネジメントやカートの適切な動かし方まで教えてくれます。バンカーショットやライが悪い状況からのショットは、なかなか教えてもらえる機会がないので体験してみても面白いでしょう」

 上級者とのラウンドは学ぶことが多い一方、足を引っぱってはいけないとプレッシャーが掛かる人もいると思います。不安なゴルファーは、レッスンプロに料金を支払って回ったほうが気楽にプレーできるかもしれません。

ピーコックブルー