17日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。





■こう着感が強まりそうだが、3万円が射程に入るなかで底堅さは意識される

■光通信、23/3営業利益 3.6%増 866億円、24/3予想 7.4%増 930億円

■前場の注目材料:TOWA、中国・蘇州に新棟建設、半導体製造装置を増産





■こう着感が強まりそうだが、3万円が射程に入るなかで底堅さは意識される



17日の日本株市場は、こう着感が強まりそうだが、3万円が射程に入るなかで底堅さは意識されよう。16日の米国市場はNYダウが336ドル安、ナスダックは22ポイント安だった。4月小売売上高や米連邦準備制度理事会(FRB)高官の発言を受けて追加利上げ観測が強まり、金利高を警戒した売りが先行した。バイデン米大統領と議会指導者との債務上限交渉の再開も速やかな合意は不可能との悲観的な見方も重荷となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比30円高の29870円。円相場は1ドル136円30銭台で推移している。



米国市場は弱い値動きとなったが、AMDやアルファベットなどハイテクの一角が買われており、下支えとして意識されそうだ。シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い優勢の展開が期待される。債務上限問題を巡る協議の行方を見極めたいとする模様眺めムードが強まりやすいものの、週内にまとまるといった見方は後退しており、改めて警戒感が高まってくるのは来週以降になりそうだ。相対的に出遅れ感のある日本株への海外勢の資金流入が継続しているため、下値の堅さは意識されやすいだろう。



また、日経225先物はナイトセッションで一時3万円まで買われた。節目の3万円に到達したことから、目先的な達成感が意識されるものの、売り方の買い戻しの動きも強まりやすいと考えられる。そのため、米国市場の流れからこう着感が強まる可能性はありそうだが押し目買い意欲は強く、3万円を意識したスタンスは継続。足もとで東エレク<8035>など半導体株の一角が出直り基調を見せていることも日経平均をけん引する格好となろう。



短期的には先物主導で売り仕掛け的な商いは入りやすいところだが、ショートカバーのほか、買い遅れている投資家による押し目買い意欲の強さから、底堅さは意識される。出遅れ感のあるハイテク株への物色が継続するようだと、センチメントを明るくさせよう。また、米地銀のキャピタル・ワンは、著名投資家バフェット氏が率いるバークシャーハサウェイが第1四半期に同社株を追加購入したことが当局への報告で明らかになった。金融セクターへの見直しも意識されやすいところだろう。





■光通信、23/3営業利益 3.6%増 866億円、24/3予想 7.4%増 930億円



光通信<9435>が発表した2023年3月期業績は、売上収益が前期比12.4%増の6439.84億円、営業利益は同3.6%増の866.15億円だった。24年3月期業績は、売上収益が前期比2.9%減の6250億円、営業利益は同7.4%増の930億円を計画。コンセンサス(880億円程度)を上回る。あわせて、35万株(発行済み株式数の0.78%)、50億円を条件とした自社株買いを発表。





■前場の注目材料



・日経平均は上昇(29842.99、+216.65)

・1ドル=136.30-40円

・シカゴ日経先物は上昇(29870、大阪比+30)

・米国景気は拡大

・日銀は金融緩和を継続

・コロナ後の人流再開





・TOWA<6315>中国・蘇州に新棟建設、半導体製造装置を増産

・楽天G<4755>財務悪化で正念場、公募増資・利用者獲得で難局乗り切る

・京セラ<6971>初中計、設備・研究に1.2兆円、半導体向け積極投資

・旭化成<3407>イスラエル新興に出資、3Dプリントソフト活用

・ユーシン精機<6482>スウェーデン社を子会社化、欧州地域深耕

・NITTOKU<6145>EVモーター向け全自動生産設備、中国社から20億円で受注

・住友重<6302>中国から鋳物調達拡大、射出成形機コスト削減

・FDK<6955>全固体電池量産、年度内にも湖西工場で

・日本ケミコン<6997>MIPI、A―PHY準拠のカメラモジュール開発、下期出荷

・三井金<5706>次世代半導体実装材の増産投資決定、協業先に第2ライン

・王子HD<3861>鳥取・米子でSAF生産、木質由来実証設備を来年度後半に稼働





☆前場のイベントスケジュール



<国内>

・08:50 1-3月期GDP1次速報(前期比年率予想:+0.8%、10-12月期:+0.1%)



<海外>

・特になし