■NY株式:米国株式市場は続伸、デフォルト回避や5月雇用統計を好感



ダウ平均は701.19ドル高の33,762.76ドル、ナスダックは139.78ポイント高の13,240.77で取引を終了した。



債務上限を停止させる「財政責任法案」が上院でも可決、債務不履行(デフォルト)が回避されたことで安心感が広がり、寄り付きは上昇。5月雇用統計は強弱入り混じる内容だったが、連邦準備制度理事会(FRB)が今月半ばに控える連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げを見送るのではとの見方につながり、相場を一段と押し上げた。景気敏感株の上昇が目立ち、ダウ平均の上昇幅は700ドルを超えた。主要株価指数は、週を通じて上昇した。セクター別では2セクターを除くすべてのセクターが上昇。半導体・同製造装置がわずかに下落、電気通信サービスも下落した。



ヨガアパレルのルルレモン(LULU)は前日引け後に発表した2−4月期決算と通期の見通しを上方修正したことが好感され大幅高。ソフトウエア会社のモンゴDB(MDB)や半導体のブロードコム(AVGO)、コンピューターメーカーのデル・テクノロジーズ(DELL)も決算を受け上昇した。アマゾン・ドット・コムがアメリカのプライム会員向けに携帯電話サービスを検討しているとの報道で、アマゾンが交渉中と伝えられた通信会社のベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)やTモバイルUS(TMUS)が下落、ディッシュ・ネットワーク(DISH)は上昇した。



5月雇用統計では非農業部門雇用者数の伸びが市場予想を大幅に上回った一方、失業率は増加し、平均時給の上昇率は鈍化した。



(Horiko Capital Management LLC)





■NY為替:サプライズ的な雇用増で金利上昇・ドル買い優勢に



2日のニューヨーク外為市場でドル・円は、138円74銭まで下落後、140円07銭まで上昇し、139円97銭で引けた。米国の5月雇用統計は、非農業部門雇用者数がサプライズ的な増加となる一方、失業率は上昇、平均時給の伸びも鈍化する強弱まちまちの内容となり、発表直後はドルの売り買いが交錯した。しかし、その後は米金利の上昇にともない、利上げ停止観測によるドルショートポジションのカバーとみられるドル買いが優勢になった。



ユーロ・ドルは1.0771ドルまで上昇後、1.0705ドルまで下落し、1.0706ドルで引けた。ユーロ・円は149円28銭まで下落後、149円96銭まで上昇した。



ポンド・ドルは1.2535ドルまで上昇後、1.2442ドルまで下落。



ドル・スイスフランは0.9047フランまで下落後、0.9092フランまで上昇した。





■NY原油:続伸、一時72.17ドルまで買われる



NYMEX原油7月限終値:71.74 ↑1.64



2日のNY原油先物7月限は続伸。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物7月限は、前営業日比+1.64ドル(+2.34%)の71.74ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは70.00ドル-72.17ドル。アジア市場の序盤に70.00ドルまで売られたが、米債務上限停止法案が議会を通過し、債務不履行が回避されたことを受けて買い戻しが入った。この日発表された5月米雇用統計で非農業部門雇用者数は市場予想を上回ったが、平均時給の伸び率は鈍化しており、6月利上げの可能性は低いことも原油先物の上昇を促した。米国市場の中盤にかけて72.17ドルまで一段高となった。通常取引終了後の時間外取引では主に72ドルを挟んだ水準で推移。





■主要米国企業の終値



銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)



バンクオブアメリカ(BAC)  28.71ドル   +0.93ドル(+3.35%)

モルガン・スタンレー(MS) 84.35ドル   +2.28ドル(+2.78%)

ゴールドマン・サックス(GS)323.65ドル  +7.25ドル(+2.29%)

インテル(INTC)        31.31ドル   +0.18ドル(+0.58%)

アップル(AAPL)        180.95ドル  +0.86ドル(+0.48%)

アルファベット(GOOG)    125.23ドル  +0.86ドル(+0.69%)

メタ(META)           272.61ドル  0.00ドル(0.00%)

キャタピラー(CAT)      226.63ドル  +17.56ドル(+8.40%)

アルコア(AA)         34.94ドル   +2.24ドル(+6.85%)

ウォルマート(WMT)      148.82ドル  +1.41ドル(+0.96%)