NECキャピタルソリューション<8793>は28日、2023年3月期連結決算を発表した。売上高が前期比3.3%増の2,581.07億円、営業利益が同12.1%増の117.15億円、経常利益が同8.9%増の124.40億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同7.5%減の64.18億円となった。



リース事業の売上高は、前年並みの2,243.07億円、営業利益は貸倒引当金繰入額の計上等により、前年同期比7.51億円減の63.68億円となった。契約実行高は前年同期比1.4%減、成約高は同8.7%増となった。契約実行高が前年割れとなっている主な要因は、前期に大型のGIGAスクール案件の計上があったことによるものであり、その影響を除くと前年同期を上回る水準となっている。成約高については官公庁、民需双方が伸長し前年同期比増となっている。



ファイナンス事業の売上高は、金利収益の増加等により同25.9%増の65.69億円、営業損益は同28.09億円増の21.54億円となった。ファクタリングや企業融資の増加により、契約実行高、成約高共に前期を上回る結果となった。これは主に国内外の短期の資金ニーズを取り込めたことによるものとしている。



インベストメント事業の売上高は同39.4%増の228.13億円、営業利益は営業投資有価証券売却益の減少等により、同9.83億円減の44.12億円となった。大型の販売用不動産売却収益等を計上したことから売上高は増加したものの、ベンチャーファンドビジネスのEXIT収益減少等により、売上総利益、営業利益については前年割れとなった。



その他の事業の売上高は同6.8%増の44.62億円、営業利益は同2.18億円増の4.93億円となった。PFI・PPP手数料の増加や太陽光売電収益等を計上したことにより、売上高、営業利益共に前期を上回る水準を維持した。



2024年3月期通期の連結業績予想については、売上高は前期比0.7%増の2,600.00億円、営業利益は同2.4%増の120.00億円、経常利益は同0.5%増の125.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同16.8%増の75.00億円を見込んでいる。