福島市飯野町の自動車整備業東海林達郎さん(モウルエンジニアリング社長)はメカニックの父・哲郎さん(故人)が、3月に亡くなったラリードライバー篠塚建次郎さんと歩んだレースの思い出などをまとめた書籍を福島市に寄贈した。達郎さんは「世界を舞台に戦った2人の軌跡を知ってほしい」と話している。

 哲郎さんは飯野町出身。高校卒業後、市内の自動車整備工場に就職。1990(平成2)年ごろから三菱自動車の社員ドライバーだった篠塚さんと共に世界中のレースを転戦し、チーフメカニックとして活躍した。

 書籍のタイトルは「油まみれのラリー日記」。哲郎さんが自動車雑誌に掲載していたコラムをまとめ、自費出版したという。レースの裏話や苦労など悲喜こもごもを記している。

 贈呈式は市飯野学習センターで行われた。達郎さんが斎藤桂子同センター館長に書籍を手渡した。達郎さんは「父への恩返しの思いだ。多くの人に読んでもらいたい」と語った。

(県北版)