遠藤がアンカーをこなすことでリバプールの攻撃に変化

 イングランド1部リバプールは先週末のプレミアリーグ第30節でブライトンを2-1で下し、首位に浮上した。昨夏に加入した新戦力と既存の戦力がうまく融合し、ユルゲン・クロップ監督のラストシーズンに快進撃を続けている。

 そのなかで一際大きな輝きを放ち、注目を浴びているのがブライトンから加入したアルゼンチン代表MFアレクシス・マック・アリスターだ。10番を背負う25歳は古巣ブライトン戦でも正確なキックで攻撃をリードし、決勝点となるFWモハメド・サラーの得点をアシストした。

 英紙「The i」は「リバプールの中盤を一変させた“スペシャル”なクリエイター」としてマック・アリスターのクオリティーを称賛しているが、それと同時に同選手の真価を発揮させるのに欠かせない選手として日本代表MF遠藤航の存在についても特筆していた。

「遠藤航はアンカーのバックアップとして加入したが、すぐにチームシートに最初から名を連ねる選手になった。黙々と仕事をこなす彼のスタイルはリバプールの4バックを守るだけでなく、真のマック・アリスターを解き放つことができる」

 リバプールは昨夏にブラジル代表MFファビーニョ、イングランド代表MFジョーダン・ヘンダーソンなど中盤の主力選手が一斉に退団。序盤戦はマック・アリスターが本職ではないアンカーとして起用されていたが、中盤戦以降は遠藤が同ポジションに定着。それによってマック・アリスターをより前目のポジションで起用できるようになり、攻撃にさらなる厚みがもたらされた。

 マンチェスター・シティではベルギー代表MFデ・ブライネ、アーセナルではノルウェー代表MFマルティン・ウーデゴールが中盤のクリエイターとして絶対的な地位を築く。リバプールではその役割をマック・アリスターが担うことになったが、その力を最大限に発揮するためには遠藤の存在が必要不可欠となっていた。

FOOTBALL ZONE編集部