仲川が東京Vとの試合を振り返る

 FC東京は4月12日に行われたJ1リーグ第8節の東京ヴェルディとのダービーを2-2で引き分けた。前半に2失点を喫し、さらに退場者を1人出すという展開から、試合終盤に2得点を挙げて同点に追い付き、負け試合を引き分けに持って行った。

 後半アディショナルタイム4分にMF遠藤渓太の2点目をアシストしたFW仲川輝人は「渓太がスーパーなゴールを決めただけで、僕は何もしていない。落ち着いて渓太に渡しただけ」と、謙虚に振り返った。

 この試合を前に、チームキャプテンのMF松木玖生、チーム得点王のFW荒木遼太郎、GK野澤大志ブランドンが、U-23アジアカップに出場するためにチームを離脱していた。仲川は「人が(パリ五輪)予選でいなかったり、難しい人選というか、組み合わせもほぼやったことがなかったなかとはいえ、前半から内容が良くないし、また失点もしている。そういったところを改善していかないと、上位には行けないと思っています」と、課題を口にした。

 さらに「こういう試合も大事だし、勝ち点を取るっていうのも大事。チームとしての団結力だったり、目指すところは、明確に見えたと思う」と、この試合の収穫を口にしながらも「退場者が多過ぎる。普通に11人で試合をして、圧倒しないといけない。10人になったからとか、失点してからとか、それじゃあもう遅いと思う。よくみんなで追い付いたと思いますけど、そういった気付きをもっとチームで共有していかないと、逆に負け試合になっちゃっていたかもしれない」と、自分たちが苦しむ要因を作ったことを忘れてはいけないと強調した。

 昔からFC東京を見ている記者から「0-2から2-2になった時、喜びに行かずに(ゴールの中のボールを拾って)もう1点返しに行く考えはなかったですか?」と聞かれた仲川は、「いや、ちょっとさすがにキツかったですね」と苦笑した。

「11人だったら、全然いけるかもしれませんが、10人でキツいなか、渓太のゴールで追い付いたので。ダービーのこの雰囲気もあったし」と、歓喜の輪ができたことへの理解を求めた。そして「同点に追い付いてからも攻める姿勢は変わらずにもっていてチャンスもありました。それを前半からもっとみんなだ出していかないといけないと思います」と、難しい状況を作る前に勝ち切ることの重要性を繰り返した。

FOOTBALL ZONE編集部