記憶・言葉・感情に異常が出やすい
「血管性認知症( 脳血管性認知症)」

認知症全体の1〜2割を占めています。また、アルツハイマー型認知症との合併も多くみられるのが特徴です。

多くの場合、脳梗塞や脳出血の発作が起こり、血管が詰まったり破れたりしたことをきっかけに血流が滞り、その部分の脳細胞が死滅することで発症します。発作が起こるたびに認知症が段階的に進みます。

発作は繰り返し起こるうえ、脳細胞が死滅した部分とそうではない部分の差が生じやすく、症状や障害の個人差が大きいことでも知られています。

また、脳深部の白質と呼ばれる部分の虚血性変化による病変が起点になって生じる認知症もあります。

血管性認知症の症状は主に、記憶障害や失語、失行、失認などです。ただし、これらは障害された脳の部位によって異なります。些細なことで激しく泣いたり笑ったり怒ったりする「感情失禁」もよく見られます。