星野リゾート(長野県軽井沢町)は17日、岐阜県高山市奥飛騨温泉郷平湯で開業予定の宿泊施設「界 奥飛騨」を9月5日に開業すると発表した。17日から宿泊予約を始めた。国内の30〜50代の女性を中心とした夫婦、カップルをメインターゲットに、当面の稼働率を70%以上、開業から4年後には80%以上を目指す。

 施設は、全国22施設に展開する温泉旅館ブランド「界」の一つ。6472平方メートルの敷地に2棟の宿泊棟、湯小屋、離れ棟があり、それぞれを中庭や路地でつなぎ、げたをはいて山の空気を楽しみながら回遊できる。

 全49室は地域らしさに浸れる「ご当地部屋」とし、ベッドの上のヘッドボードに飛騨の木工技術として名高い「曲木(まげき)」のうねりを取り入れるなど随所に飛騨の伝統技術や名産品を配した。28室はテラスに露天風呂を併設する。建築設計は羽島市出身の坂倉準三氏(1901〜69年)創業の坂倉建築研究所(東京)が担当した。

 価格は客室タイプと季節で変動するが、1泊2食付きで1人3〜4万円台となる。従業員は社内公募とキャリア採用、新入社員でそろえる。