3・30大田区大会における世界タッグ選手権試合で対決する王者・諏訪魔&鈴木秀樹、挑戦者・斉藤ジュン&斉藤レイが22日、東京・湯島の全日本事務所で会見。前王者の斉藤ブラザーズが「この世界タッグのベルト。戻るべき場所に戻ってくる。俺たち斉藤ブラザーズに帰ってくる」と早期奪回を予告し、同席したブードゥー・マーダーズ総帥・TARUもセコンドとしての後方支援を宣言。諏訪魔&鈴木は安定の(?)バカバカ劇場を繰り広げた。

 「右肩関節脱臼」のため戦列を離れていたレイだが、3・30大田区大会で復帰。しかもいきなり兄・ジュンと世界タッグ獲りに乗り出す。「病院の先生が言うには超人的だと。もう何も心配はいらねえな。バッチシだぜ」と全快を強調したレイは早期返り咲きで完全復活を示すつもり。ジュンは「バカバカコンビ、この二人はお互いにケンカして、あまり勝負にならないんじゃないか」と指摘し、「この世界タッグのベルト。戻るべき場所に戻ってくる。俺たち斉藤ブラザーズに帰ってくる」と断言。レイも「俺たちのベルトを返してもらうぜ。このバカバカコンビ二人をぶっ倒して、俺たちがチャンピオンに返り咲いてやる。楽しみにしてろ!」と吠えた。

 この日の会見にはVM総帥・TARUが同席。当然ジュンとレイのタッグ王座獲りを全面バックアップするつもりだ。「ベルトというのは生き物」がTARUの考えで、「この歴史ある全日本のベルトをブラザーズが獲って、それを防衛していくっていうのが、この全日本プロレスにとってもベルトが生きていく、いい時代が来るんじゃないか」と確信。「間近でこいつらの肌、息、そういうのを感じないと指示も与えられんからな。コーナーに立っていろんなことしないとね」と二人のセコンドにつく意向を示した。

 これには諏訪魔も「これ3対2でやるみたいな感じになってるけど」と動揺を隠せない。TARUの怖さは元VMである諏訪魔が誰よりも知り尽くしている。それでもTARUの挑発を受けて「何でもやるぞ」と返答してしまうと、鈴木が「それはずるいじゃないですか。こっちも増やしましょうよ、じゃあ」と提案。“バカであること"を条件に公募する意向を示した。

 その援軍たちがどれほどの戦力になるか疑わしいところ。しかもTARUから「スカウト」をほのめかされて鈴木もその気に。「何でお前、敵になるんだよ!?(苦笑) 4対1になるじゃん」と困惑する諏訪魔に鈴木は「絶対勝たせない。ボコボコにしてやるから」と言い出す始末だ。相変わらずのバカバカ劇場はV2戦を前に、安定と不安の両方を感じさせるものだった。

【会見の模様】

▼ジュン「斉藤ブラザーズ兄の斉藤ジュンだ。今回、俺が言いたいことは一つだけ。この世界タッグのベルト。戻るべき場所に戻ってくる。俺たち斉藤ブラザーズに帰ってくる。それだけだ。DOOM」

▼レイ「今回、3月30日、大田区での世界タッグ戦。この俺、斉藤レイの復帰戦でもあるわけだ。今、兄ジュンが言った通り、俺たちのベルトを返してもらうぜ。このバカバカコンビ二人をぶっ倒して、俺たちがチャンピオンに返り咲いてやる。楽しみにしてろ!」

▼諏訪魔「なんだ? お前このヤロー」

▼鈴木「早く言えよ! 言ってやれ」

▼諏訪魔「今このベルトは俺らが持ってて、こいつらの時代じゃないね。もうバカの時代になってるんだよね。そういうところを改めて跳ね返してやりてえなと。もう違うぞと。それを見せつけるだけかなと思いますね。あとね、ちょっと言いたいんだ一つ。斉藤レイがケガしてベルトをさ、返上したわけだけど、こんな早く帰ってくるんだったら、そもそもベルトなんて返上しない方がよかったんじゃないの? お前、バカか? お前タチの悪いバカだぞ。焦る必要なかったんじゃないのかなと思う。ケガがあったから俺らがベルト持ったわけで」

▼鈴木「そしたらよかったんじゃないか」

▼諏訪魔「分かんない。真のチャンピオンと思われてないかもしれない」

▼鈴木「いや、続けて続けて」

▼諏訪魔「以上です」

▼鈴木「勝てる気がしません!」

――TARUさんがこの場にいるのは?

▼TARU「もちろんブードゥー・マーダーズやからな。3月9日、後楽園でリング上で言った通り、本当は俺とジュンで諏訪魔選手、鈴木選手の持ってる世界タッグのベルトを獲りにいこうかなと思ったは思ったよ。でもね、俺が今さらな、こんな俺がいって獲るよりかは今の全日本プロレスのファンの人たちはやっぱりレイの復帰を望んでると。このブラザーズで獲らんと意味がないし。さっきも諏訪魔選手がなぜこんなに早く治るんやったらベルト返上すんねんと言ってましたけど、やっぱりベルトというのは生き物やからな。ずっと生かしていかんとベルトの価値は上がっていかん。で、今、諏訪魔選手と鈴木選手、バカと言われてんの? 本当にバカなのか、バカを演じてるのか、そのへんはわからないけど、そいつらが持ってるということは98代目のチャンピオンとして生きていってるわけやから。今度は99、100と続くこの歴史ある全日本のベルトをブラザーズが獲って、それを防衛していくっていうのが、この全日本プロレスにとってもベルトが生きていく、いい時代が来るんじゃないかなということで。レイが治ったんでブラザーズで挑戦さすことを3月9日、言ったけど、分からへんと思うから、正式に会見に親心として出んとな。見とかんと。これから先のブードゥー・マーダーズっていうこともあるしな。それで今日は来ました。納得ですか?」

――はい。当日、セコンドについて二人を見守ると?

▼TARU「まあ出てきたら必ずセコンドはつくからね。間近でこいつらの肌、息、そういうのを感じないと指示も与えられんからな。コーナーに立っていろんなことしないとね。プロレスなんで。今回もセコンドで行きます」

――レイ選手、右肩の回復具合は?

▼レイ「そうだな。右肩の回復具合はバッチリだな。先日、一応また病院に行って診てもらったんだけどな。先生が言うには超人的だと。もう何も心配はいらねえな。バッチシだぜ」

▼鈴木「(小声で)病院行くんだ」

――バカバカコンビの印象は?

▼レイ「そうだな、このバカバカコンビ。普段こうやってバカバカ言っておチャラけてるけど、実力はメチャクチャある二人だからな。特にこの諏訪魔なんかはシングルでやったら、それこそ日本で一番強ぇんじゃないかなと俺は思ってる」

▼鈴木「タッグはダメってことだ(笑)」

▼レイ「タッグとしてこいつらがどれだけ一緒に手を取れるか、そこにかかってるんじゃねえか」

▼ジュン「当日はこの二人はお互いにケンカして、あまり勝負にならないんじゃないか」

▼レイ「そうかもしれねえな」

▼鈴木「ナメられてるぞ。いいのか? ナメられてるぞ」

▼諏訪魔「ダメだろ」

▼鈴木「言ってやれ」

▼諏訪魔「お前、ナメんじゃねえぞ、このヤローお前!」

▼鈴木「ナメんじゃねえぞ、このヤロー! こっち見ろ、このヤロー。目合わせろ」

▼諏訪魔「タッグだとダメだみたいな感じで言われたんで、非常に悲しかったっていう部分も今あったけどね」

▼TARU「おい兄弟、この雰囲気にのまれるなよ。試合は始まってるからな」

▼鈴木「負けんなよ。昔の上司に負けるな」

▼諏訪魔「これ3対2でやるみたいな感じになってるけど」

▼TARU「まぁ、3対2でもええし」

▼諏訪魔「何でもやるぞ」

▼鈴木「それはずるいじゃないですか。こっちも増やしましょうよ、じゃあ。公募しよう、公募。公募しましょう。出たい人、大田区。with。何人いるかわからないけど、入りきらないかもしれない」

▼諏訪魔「with?」

▼鈴木「諏訪魔&鈴木秀樹with」

――条件はバカであること?

▼鈴木「基本はそうでしょうね。IQをはかってもらって低い人から。出身高校とかでランクの低い学校を選んで。中卒まで。少卒はいないと思います。どうだ!? どうだ? コラ」

▼TARU「おい、話が逸れとるけどな、ちゃんと30日の大田区大会、これは進めていってもらわんと困るからな。相手が何人呼んでこようが関係ないしな。ベルトはちゃんとブードゥーに戻るようになってるから」

▼鈴木「よし。何人でもやってやる」

▼諏訪魔「全然呼ぶよ」

▼鈴木「交通費、全部諏訪魔が出すから」

▼諏訪魔「え?」

▼鈴木「全国から集まって交通費は全部諏訪魔が出すから」

▼諏訪魔「うん、まあまあいいよ」

▼鈴木「ホントにやれよ。凄い数集まっても絶対やれよ」

▼諏訪魔「厳選な審査を行いましょう」

▼鈴木「もちろん、もちろん、もちろん。何か言えよ! 言いたいことあったんじゃないの? いっぱい」

▼諏訪魔「あんまり言いすぎるとね、よくないから俺は」

▼鈴木「さっき言いたいって言ったじゃないですか。言いなさいよ」

▼諏訪魔「言いたいこと? ああ思い出した。お前らブードゥー・マーダーズだろ。それを変なおっかない人たちをDOOMするとかさ、追放するみたいな。お前どうなの? ブードゥー・マーダーズが病院行くのか? お前」

▼TARU「そういう諏訪魔選手も昔ブードゥー・マーダーズやったなあ。卒業してもらったけど、その卒業した元ブードゥーの選手が今こういうふうにしゃべられてるのもね、どうかなとは思うけどな」

▼鈴木「僕もそう思います」

▼TARU「(ジュンとレイに)お前らもこんなおしゃべりになったらあかんぞ」

▼鈴木「ダメだぞ、こういうふうになるなよ。ガッカリだよ」

▼TARU「まだ鈴木スカウトした方がええかものう」

▼鈴木「3対1でやるか? じゃあ」

▼諏訪魔「何でお前、敵になるんだよ!?(苦笑) それはないだろう」

▼鈴木「やるか? 3対1で」

▼諏訪魔「4対1になるじゃん」

▼鈴木「いいよ、やってやるよ」

▼諏訪魔「いいよ、じゃあ」

▼鈴木「いいの?」

▼諏訪魔「ちょっと考えよう、あとで。ダメダメ、今日はダメ」

▼鈴木「今日はダメって、いつやるんだよ?」

▼TARU「おい、いつから全日本プロレスの記者会見がこんなアホみたいになっとるんや。ちゃんとこうやって記者さんも集まってやってるのに、こんなばかばかしいことしてさ。何も面白くないぞ。とりあえず30日はタイトルマッチ、この兄弟で行くから。まぁ、そういうことで今日はもうバカバカしい漫才聞きたいんやったら、俺ら退席するから、ゆっくり楽しんでくれや。いこう」

▼鈴木「(立ち上がると諏訪魔に手をつかまれて)退席したい。退席させろ。ちょっと待て。マジで待ってくれ。退席させろ」

▼レイ「ぶっ潰してやるぜ!」

▼鈴木「怒っちゃったよ。あの今最後出た人がリップ塗った人ですか? 口が乾いて」

▼諏訪魔「そうそう」

▼鈴木「どうすんの? 3対2になったじゃないですか。あんた全然TARUさんに言えない感じで。ねえ。ビシッと」

▼諏訪魔「さすがにね。ホントにやばい方なんでね」

▼鈴木「何なんだよ! お前」

▼諏訪魔「ホントやばいからね」

▼鈴木「当日潰してやるからな、覚えとけよ。後ろからドロップキック食らわせてやる」

▼諏訪魔「当日はしっかり勝って防衛しましょう」

▼鈴木「勝たせない。絶対勝たせない。ボコボコにしてやるから。当日出たい人、名乗りを上げて」