DDTシングル最強決定トーナメント『KING OF DDT〜20th Anniversary〜』が5日、東京・後楽園ホールで開幕。昨年覇者クリス・ブルックスが正田壮史とのシャーデンフロイデ・インターナショナル対決を制し、連覇へ向けて始動。新日本のエル・デスペラードが来場し、男色ディーノに6・10後楽園大会『DESPE-invitacional』への招待状を手渡した。

 昨年、KING OF DDT初優勝を飾ったクリスは史上初の連覇に挑む。相手はDDTの若手筆頭株の正田。3・17後楽園大会でMAOの持つDDT UNIVERSAL王座に挑んだものの5分弱で完敗。この日、自身初となる後楽園シングルメイン登場となった。

 正田はゴングが鳴ると同時に走り込んでドロップキック、エルボー連打と攻め立てた。クリスは場外戦でパイルドライバーを敢行。正田もプランチャ、スワンダイブ式ミサイルキック、ジャーマン、ミドルキック連打と猛攻に出たが、クリスは張り手連打で返り討ち。足を取っての腕ひしぎ逆十字固めで絞め上げた。

 何とかロープに逃れた正田は起死回生の正田のチカラKOBEムキムキを決めたが、2カウント止まり。雪崩式ダブルアームスープレックスで流れを引き寄せたクリスがパイルドライバーで突き刺した。正田は再び正田のチカラKOBEムキムキを狙うものの、回避したクリスがHARASHIMAばりの蒼魔刀を後頭部にグサリ。むき出しのヒザで再び蒼魔刀をぶち込むと、プレイングマンティスボムで3カウントを奪った。

 クリスが同門対決を制して1回戦を突破し、連覇へ向けて始動した。「記者会見でのコメント、いっぱい悪いこと言った。だけど全部ウソだよ。頑張ってほしかった。1ヵ月前、UNIVERSAL挑戦したね。試合は4分くらいじゃない。でも今日はホントに頑張ったね」と正田を称えたクリスは「その悪口はウソだけど、今年もKING OF DDT優勝します。それは本当です」と締めた。

 5・11横浜大会における2回戦の相手は2020年覇者・遠藤哲哉。「次(5・11横浜)はエンドー、バーニングスター・プレスはすごい。でもエンドーはそれだけだと思う。それとバーニングだけ」とバッサリ。「絶対に勝ちます。優勝します」と言い切ってみせた。

 対する遠藤は1回戦で男色ディーノと対決した。戦前、「苦手」と口にしていた通り、遠藤はディーノの男色殺法にたじたじ。トランクスを剥ぎ取られるなど劣勢の時間が続いた。それでもセコンドの大石真翔をディーノの尻に誤爆させ、ディーノのアンダータイツを脱がせて全裸にすると、尻めがけてバーニングスター・プレスを投下して3カウントを奪った。

 「僕が男色ディーノ選手を“DDTの母"と呼んだのは、DDTの全選手に無償の愛をくれるんです。その愛に今日は応えたと思います。会見で認めてる6割、認めてない4割と言ってたんですけど、残りの4割、今日の試合でわかりましたか? わからなかったら何度でもやりましょう。僕は何度でもあなたの愛に応えるつもりです」と投げかけた遠藤。2回戦へ向けて「クリス。試合見てたんですけど、1回戦とは毛色の違う試合になりそうですね。男色ディーノ選手のすべてと自分のすべてを出し切ったつもりなんで、もう隠すものはない。次の試合もすべてをさらけ出して、クリス選手に勝って優勝します」と宣言した。

 また、試合後にデスペラードが電撃来場した。デスペラードは6・10後楽園でプロデュース興行を開催。デスペラードから招待状を受け取った選手が出場することになるが、この日、ディーノに招待状2枚を手渡した。もう一人はディーノにゆだねられた。