八大タイトルのなかで最も長い歴史を有する「名人」を、史上最年少で獲得した藤井聡太八冠。初防衛をかけた第82期名人戦七番勝負第1局の2日目が、東京都文京区にある「ホテル椿山荘東京」で開催されました。挑戦者は豊島将之九段。藤井八冠は白星を挙げて、好スタートを切りました。勝利へ導いた“勝負飯”を振り返ってみましょう。

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藤井八冠は濃厚プリン、豊島九段はフルーツ

 午前のおやつで藤井八冠は、「東京雲海プリン 抹茶 フルーツ添え」を注文。同ホテルの名物のひとつである「東京雲海」をイメージしたスイーツで、栃木県産の平飼い有精卵「卵皇」を使用した、濃厚な味わいが特徴です。なめらかで上品な舌触りとベストマッチな、口どけの良いミルキーシャンティがたっぷりと上に絞られています。3種類から選べるソースは、抹茶をチョイス。プレートには、メロンやイチゴなども添えられています。飲み物は「アイスティー」を選びました。

 豊島九段は前日と同じく、「フルーツ盛り合わせ」をオーダー。前日はマスクメロンやルビーレッドキウイなどが並びましたが、2日目はオレンジやパイナップル、ブルーベリー、サクランボなど、違うフルーツがラインナップされています。

疲労回復のシシトウ天ぷら付き 冷たいそばでランチ

 対局がゆっくりと進むなか、昼食へ。藤井八冠は、同ホテルの日本料理「みゆき」が提供する「冷たい天ぷらそば」を選びました。天ぷらはエビ、海苔、シシトウの3種類。ホテルのウェブサイトによると、シシトウには疲労回復効果があるといわれているそうです。飲み物は、ほのかな甘みがおいしい「冷たい椿茶」でした。

 一方、豊島九段は「うな菊 あいのせ重」で、スタミナ食であるウナギを堪能。庭園内に佇む離れ「うな菊」の名物です。創業明治24年という老舗料亭「菊水楼」の伝統技術で仕上げた江戸前ウナギは、ふっくらとしたやわらかい食感。かば焼きと白焼きが一度に楽しめるのもうれしいところです。

定番のドリンクのみで勝負も終盤へ

 対局も終盤に近づいた午後のおやつは、両者ともに飲み物のみ。藤井八冠は「オレンジジュース」を、豊島九段は「リンゴジュース(氷抜き)」を頼みました。

 名人戦の持ち時間はそれぞれ9時間と、ほかの2日制のタイトル戦より長く、夕方には軽食が提供されました。藤井八冠は「梅のおにぎり」をオーダー。豊島九段は「ちりめんじゃこと大葉のおにぎり」を選び、「リンゴジュース(氷抜き)」も注文しました。

 夕方の休憩後、戦いはクライマックスに。豊島九段がリードを広げるも、藤井八冠も粘り強さを見せ、第1局を制しました。

 第2局は4月23日(火)〜24日(水)に、千葉県成田市にある「成田山新勝寺」で行われる予定です。市内はすでに盛り上がりを見せており、「勝負おやつ」は32品の応募のなかから10品が選ばれました。藤井八冠がどんなスイーツを選ぶのか、今から楽しみですね。

Hint-Pot編集部