◆ウエスタン・リーグ 阪神4―1オリックス(17日・鳴尾浜)

 阪神の2軍がオリックス2軍に快勝した。先発の高橋遥人投手は2021年11月6日のクライマックス・シリーズ第1ステージ・巨人戦(甲子園)以来、約2年半、893日ぶりに対外試合に登板。1回を1安打無失点に抑えた。オリックスのドラフト1位・横山から空振り三振を奪うなど、16球を投じて最速は147キロだった。2回からは富田蓮投手が6回5安打無失点。8回は石井大智投手が3安打を浴びて1失点。9回は湯浅京己投手が無失点で締めた。

 打線は4回に“親子ゲーム”となる小野寺暖外野手、5回に長坂拳弥捕手がタイムリー。8回には渡辺諒内野手のソロなどで加点した。

以下は和田2軍監督の一問一答

 ―高橋が復帰登板。

 「本人いわく、『めちゃくちゃ緊張しました』ということなので。でもね、893日ぶりで。真っすぐは、投げるたびにもっと上がってくると思う。一番感じたのはコントロールがいいから、見ていて不安がない。今日が久しぶりの登板だったけど、ブルペンから投げているのを見ていると、コントロールというところで、四球を出すような感じじゃないので。ベンチから見ていても安定感というか。ボールの質とか速さはもう少し上がってくると思うけど。やっぱりあのコントロールは大きな武器になるよね」

 ―実戦をこなせたことは大きな前進か

 「そう。今日は本当に、マウンドに立てること自体、1イニング投げること自体が(高橋)遥人にとってもチームにとっても収穫だと思うし。今日投げたことで、明日の様子を見ないといけないけど、一段階上がったかな。ただ、今日1イニング投げたからポンポンポンと上げていくのではなくて。この1イニングを何回か繰り返しながら、少しずつイニング数を(増やす)、というところになるよね。現段階ではね」

 ―先発で投げさせた理由は。

 「いや、もちろん復帰した時には先発でいくピッチャーなんで。今日にしたのも昨日の天気とか、いろいろなことがあって。俺だけじゃなくて投手コーチも復帰する時には、一番いい条件で投げさせてやるっていうことを話していた。それが今日の先発っていう形で、1イニングだった。みんなの思いがそうさせた。遥人もそれに応えてっていうか。今日はあそこに立ってただけで、本人だけではなく、ピッチングコーチ、リハビリを担当しているトレーナー陣もそうだし。本当に良かったなっていう思い。ただこれから、またいろいろな戦いが始まるからみんなでサポートして。なんとか本来いるべき場所に戻してやれるように、みんなでサポートしていきます」

 ―井坪が2安打。

 「2安打もそうだし、守備だよね。守備でいいプレーが2つあったかな。どうしても気持ちにちょっとムラのある選手なんで。自分を奮い立たすために今日は守備からいい入りができて、それがバッティングにつながったと思う。バッティングの状態はずっといいので、これをいかに続けるかっていうことかな」

 ―湯浅は変化球も交えながらしっかり投げていた。

 「そうやね。投げるたびに、少しずつ上がってきている」

 ―湯浅は今後もファームで登板を重ねる。

「声がかかるまでは、それはもちろん。他のピッチャーの兼ね合いはありながら。なるべく今日みたいな本番(僅差の終盤)に近いケースでね。いずれ声がかかるときのためには、そういう場を踏んだ方がいいと思うしね」

 ―明日の先発は。

 「明日はビーズリー」