サッカー・J1のヴィッセル神戸は、3月30日のJ1第5節、北海道コンサドーレ札幌との一戦で、6-1と大勝。ホーム・ノエビアスタジアム神戸で今シーズン初勝利を果たしました。その試合で約1年ぶりの公式戦復帰を果たしたDF菊池流帆選手が、試合後、ラジオ番組『GOGO!ヴィッセル神戸』(ラジオ関西)の取材に応じ、心境を語りました。

 昨年3月、試合中に左ひざ前十字靱帯損傷という大けがに見舞われ、全治約8か月という診断を受けていたなか、リハビリに励み、昨年10月には練習に部分合流。そこから地道にトレーニングを積み重ね、待望の今シーズン初出場となった菊池選手。試合後のミックスゾーンでは囲み取材に応じ、番組パーソナリティーの芥田愛菜美から「おかえりなさいです!」と声をかけられると、「ありがとうございます!」と笑顔であいさつも。

 今年に入ってからは背番号を81に変更したクリムゾンレッドの熱き男は、昨シーズンのヴィッセルJ1初優勝に貢献した選手たちの活躍もあって、開幕後ここまで出番に恵まれず。「なかなか試合に出場できず、悔しい気持ちもありました」と率直な思いも吐露するも「こうやって試合に出させてもらって、なんか、感動しました!」と復帰戦を無事に終えて、感慨ひとしおの様子。

 札幌戦では5-1とリードを広げたあとの82分(後半37分)からの出番となりましたが、FW大迫勇也選手に代わってピッチに立つと、早速気合いみなぎるプレーを披露。89分にはハーフウェイライン付近、敵陣に入って相手の縦パスを激しく奪い取ると、勢いよくチャンスにつなげるシーンも。さらに、アディショナルタイムには、DF初瀬亮選手の左フリーキックに、ファーサイドから打点の高いヘッドで折り返し、FW武藤嘉紀選手のこの試合2点目となるゴールをアシスト。わずかなプレータイムでも菊池選手らしさを存分に発揮しました。

「ここまで支えてくれたトレーナーの方々や先生、チームメイトや監督、皆さんのおかげで、ここまでこれたと思っているので。サポーターの皆さんにも支えられてきましたので。短い出場時間でしたが、その(プレーする)姿を見せられてよかったなと思います」という菊池選手は、アシストについて、「いやぁ……いいボールが来たので(自分で)打とうかなと思ったんですが、とっさに中へのアシストに切り替えました」とコメント。フォア・ザ・チームに徹する姿も印象的でした。

 最後に、「ずっと(復帰を)待っていたサポーターの皆さんにメッセージをお願いします!」という芥田からの問いかけには、「ここから自分を含めて、チームも勢いをもって、優勝に突き進んでいきたいと思っているので。チームに貢献できるように頑張ります!」と力強く答えていました。

 番組パーソナリティーの芥田は、1日放送の番組内で今回のショートインタビューを振り返って、「取材を行うミックスゾーンで(選手を囲んで)インタビューするとき、(記者が)たくさん集まってくると、誰が一番に質問するかというのがあるのですが、そのなかで菊池選手を止めて『おかえりなさい!』と言えたこと、そして、菊池選手からサポーターの皆さんへのメッセージを届けられたこともよかったなと思いました!」と感想を述べていました。

 ヴィッセルの次の試合は4月3日(水)に行われるJ1第6節、アウェイでのサガン鳥栖戦。今シーズン初めてとなる中3日でやってくるミッドウイークでのリーグ戦でも、菊池選手の出場は楽しみなところ。自身のインスタグラムでも「ここからが本当のスタート。這い上がる」と意気込みを語ったクリムゾンレッドが誇るファイターの勇姿に、これからも期待せずにはいられません。