MotoGPフランスGPプラクティス1|KTMミラーが好スタート。1秒以内に16台の接戦、母国戦クアルタラロがトップ10逃す
天候が心配されていたフランスGPだが、ひとまず初日は空模様も良く、気温こそ14度と低いもののドライコンディションでスタートした。
今回が復帰戦となるマルク・マルケス(レプソル・ホンダ)だが、開始から10分を過ぎた頃にターン11で転倒してしまった。開幕戦で負った右手親指の骨折によって3戦を欠場していたため、久しぶりのMotoGPバイクにはまだ慣れが必要かもしれない。なお転倒したマルケスに怪我などは無く、ピットに戻ってスタッフと熱心に話し合っている様子が見られた。
コース上では母国戦のファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)やヨハン・ザルコ(プラマック)が上位に並んでいたが、彼らをVR46のルカ・マリーニとマルコ・ベッツェッキが上回っていった。
その後トップタイムを更新してきたのは、ドゥカティのフランチェスコ・バニャイヤだ。1分32秒555をマークして暫定トップタイムとした。
セッション残り20分、走行中の中上貴晶(LCRホンダ)のマシンが白煙をあげるトラブルが発生。既にコース後半に入っていたため、中上はホームストレートでマシンを停めてマーシャルに預けると、急いでピットへと向かった。暫定トップタイムを記録していたバニャイヤは、その後1分32秒332まで自己ベストを更新した。
マシントラブルのあった中上は、残り10分を切った段階で走行に復帰。ラストのタイムアタックにもそのまま向かうことになったが、残り4分で1分32秒641を記録して一時は5番手に食い込んだ。
残り時間3分を切るとアタックも激しくなり、マーベリック・ビニャーレス(アプリリア)が1分32秒186で暫定トップを更新。クアルタラロも気を吐き、1分32秒036でさらにトップタイムを塗り替えていった。
クアルタラロの母国戦トップタイムかとも思われたが、そこから怒涛の勢いでタイム更新が連続。VR46勢が続けざまに更新してきたかと思えばアプリリア勢、そしてKTM勢も入り乱れる具合で、最速タイム更新のバーゲンセール状態に。最終的にタイムシートの一番上に名前を残したのはジャック・ミラーで、タイムは1分31秒449だった。
2番手はマリーニ。3番手にはブラッド・ビンダー(KTM)とKTMがトップ3のうち2台となった。母国戦のザルコが4番手に続いた一方で、クアルタラロは11番手タイムとなった。
またフランスGPでエネア・バスティアニーニの代役として再びMotoGPにカムバックしたダニーロ・ペトルッチ(ドゥカティ)は19番手と、最下位を免れている。
マシントラブルのあった中上は、最終的に15番手タイムを記録。復帰戦のマルケスはカレックス製と見られるシャシーをテストしつつ、12番手タイムを記録した。またレプソル・ホンダのジョアン・ミルが6番手と好調なスタートを切った。