アストンマーチン、F1カナダGPでアップデートを予定。スペインでは苦戦も、ライバルに後れをとっているわけではない?
フェラーリやメルセデスといった表彰台を争うライバルが直近2レースで大規模なアップデートを実施した中、アストンマーチンはアップデートの投入が遅れた。これによりライバルに対してペース面で遅れはじめているのではないかと見る向きもあり、アロンソも表彰台を争うポジションを維持するため、マシンの強化をチームに求めた。
マイク・クラック代表は、アロンソがチームにプレッシャーをかけるのは正しいことだとした一方で、マシンの改善は計画通りに進んでいると考えている。
「アロンソがプレッシャーをかけたのは正しいことだ」とクラックは言う。
「カナダにいくらか(アップデートを)持ち込むつもりだ。それはステップアップになるだろう」
今季のアストンマーチンは、レッドブルに次ぐ2番手のポジションをメルセデスやフェラーリと争っている立場にいる。メルセデスやフェラーリはマシンの改善で一歩前進したように見えるが、一方でアストンマーチンの立ち位置に変化があったと考えるのは時期尚早かもしれない。
クラックはスペインGPの最初のスティントでチームがソフトタイヤに苦戦したのは事実であるものの、その後ハードタイヤに交換してからは安定したように見えたと指摘した。
ライバルのアップデートで序列は変わったかとmotorsport.comに尋ねられたクラックは、こう答えた。
「そうは思わない」
「我々はレース後半……例えばハードタイヤを履いた時、ライバルと比較しても完全にゲームの中に加わっていた」
「ただ序盤に何が起こったかは理解する必要がある。あの時は晴天から一気に曇りになっていくからソフトタイヤが有利だと思っていた」
「ただ、時間帯によってなぜ競争力に差が出たのか。それについて理解する必要がある」
クラックはまた、スペインGPでのペースはアストンマーチンの速さを直接反映したものではないと語る。特にアロンソは予選Q1でフロアにダメージを負い、それが決勝のグリッド位置に影響を与えたからだ。
スペインGPで現在のチームのポテンシャルが示されたかについて、クラックはこう答えた。
「予選で全体像が見えなかったので、それについて言うのは時期尚早で安直だ」
「シーズン序盤戦と同じように、(各チームのアップデート後に)本当の位置を確かめるためには3レースほど必要だ」
「今は他のチームの方が大きなステップを踏んでいるかもしれない。ただ我々の分析結果は今のところ(リザルトに)反映されていない」