マクラーレン、第6戦マイアミGPで今季最初のアップデート投入へ。でもトップ争いにはこれだけでは不十分?
マクラーレンはこれまで、2024年のマシンMCL38の最初のメジャーアップデートを5月に実施することを目標にしてきた。そして、最近になりチーム側は5月初旬に行なわれるマイアミGPでアップデートが行なわれる方向で作業が進んでいることを認めた。
チーム代表のステラは、第5戦中国GPで次のように語っている。
「マイアミに向けて、我々はやっと今シーズン最初のアップデートをマシンに施すことができる」
マクラーレンは今シーズンも良い調子で戦いをスタートしており、これまでのところはメルセデスと3番手チームの座を争いながら、前を行くフェラーリを追っている。
チームとしては、現実的には最前線を争うためにはさらに1年は開発が必要だと考えており、マイアミで投入されるアップデートパッケージは、そのための最初のステップになってくる。
このアップデートでは純粋なパフォーマンス向上だけでなく、タイヤのデグラデーションも改善を見込んでいるようだ。
「このアップデートでは、タイヤのデグラデーション改善も試みている。一歩前進できるかどうか、様子を見よう」
「一部のライバルに近づくために我々がどれほど改善しなくてはならないかを考えると、タイヤの挙動を改善するという面からは何度かアップデートが必要だろうと考えている」
「とにかく、継続的な開発が必要だ。タイヤを適切な状態に保つためには、これで十分だとは全く思っていない」
「もちろん、次のレースはタイヤの観点からはまた興味深いモノになるだろう」
「特にマイアミが以前のように高い気温となれば、低速コーナーでのトラクションや加速でかなりリヤには厳しいものになるだろうからね」
なお中国GPのスプリントでは、ランド・ノリスとオスカー・ピアストリがそれぞれ6位と7位でフィニッシュし、決勝のスターティンググリッドでは4番手と5番手を獲得している。
ステラ代表は中国GPのスプリントの状況を振り返ると、レッドブルとフェラーリがタイヤを節約する上でより優れていると語った。ただ今回のフロントタイヤのグレイニングは、当初多くのライバルが考えていたほどには深刻ではないとも話している。
「リヤアクスルへの過負荷が主な制限になっているが、コースは極めて一貫性のあるものになっていると思う」
「このコースの驚かされるコーティングにもかかわらず、路面に関してはバーレーンや鈴鹿により近いものになっているんだ。だから驚くべきことではない」
「リヤに過負荷がかかっているのは分かっているし、フェラーリやレッドブルなど一部は我々よりも上手く対処ができている」
「フロントタイヤの受ける制限に関しては、興味深いことによりワイドなタイヤを導入したこともあってか、中国でのグレイニングは2017年以前よりも、かなり少ないモノになっている」