3月23日、富士スピードウェイでスーパーGT公式テストの模擬予選が行なわれた。最速タイムは、GT500クラスが16号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT、GT300クラスが88号車JLOCだった。

 今季から予選方式がQ1とQ2のタイム合算方式になることもあり、岡山公式テストの際から行なわれている模擬予選。富士テストで行なわれた模擬予選はウエットコンディションとなったが、この場合GT300においてはタイム合算方式は採用されず、Q1タイムの上位組、下位組の2組に振り分けられてQ2を戦い、そのタイムでグリッドが決まることになる。

 模擬予選は気温7℃、路面温度8℃という真冬のようなコンディションで、GT300からスタート。Q1 A組には、午前セッション中にクラッシュした45号車PONOS FERRARI 296を除いた12台が出走した。65号車LEON PYRAMID AMGをトップに、上位8台がQ2グループ1(Q1タイム上位組)に進出となり、45号車フェラーリも含めた9番手以下の5台がQ2グループ2(Q1タイム下位組)に回った。

 13台によるQ1 B組のトップは、岡山テストでの模擬予選でも最速だった31号車apr LC500h GT。雨量の多いコンディションで、2番手以下に4秒もの差をつけた。ただコンディションが悪かったこともあってか、数台のマシンがタイム計測を行なわず、いずれもQ2グループ2(Q1タイム下位組)に回ることになった。なお実際のレースウィークでこのようにセッションを走らない車両が出た場合、当該車両はピットスタートとなる。

 Q2グループ2(Q1タイム下位組)が行なわれる頃には雨量も少なくなり、各車のラップタイムも軒並み1分50秒を切るようになった。同グループのトップタイムは56号車リアライズ日産メカニックチャレンジGT-Rで、これが実際のレースウィークであれば56号車からタイム順に17番手〜26番手に並ぶ形となる。

 Q2グループ1(Q1タイム上位組)では、小暮卓史が1分44秒949を記録した88号車JLOCが最速。仮想のポールポジションとなった。2番手には61号車SUBARU BRZ R&D SPORT、3番手には777号車D'station Vantage GT3が続いた。

 一方GT500クラスは、ウエットコンディションとなった場合にもドライと同様にQ1とQ2の合算タイムで順位を決する。Q1で速さを見せたのは、16号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT。大津弘樹が1分37秒028を記録してトップタイムだった。2番手には23号車MOTUL AUTECH Z、3番手には39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supraが続いた。1番手〜12番手まではブリヂストンユーザーが占め、ヨコハマユーザーの24号車リアライズコーポレーション ADVAN Z、19号車WedsSport ADVAN GR Supraはタイムが伸びず13番手、14番手で、ダンロップユーザーの64号車Modulo CIVIC TYPE R-GTはタイムを計測しなかった。

 Q2では、16号車ARTAと36号車au TOM'S GR Supraによるポールポジション争いが繰り広げられた。Q2最速は坪井翔が1分36秒292をマークした36号車だったが、Q1トップの16号車ARTAも佐藤蓮のドライブで36号車と0.284秒遅れ(3番手)の1分36秒575をマーク。合算タイムで36号車を0.140秒上回り、模擬予選を制した。2番手は36号車、3番手は39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supraで、日産勢トップは、Q2で三宅淳詞が2番手タイムをマークした3号車Niterra MOTUL Zで、総合4番手だった。