F1とMotoGPの合同イベント、リバティ・メディアの買収で可能性ある? 運営ドルナは「中期的に排除しているわけではない」
2016年にF1を買収したリバティ・メディアがMotoGPとドルナ・スポーツを買収したことで、両シリーズの同時開催の可能性が話題となっている。
motorsport.comスペイン版では先週、ドルナ・スポーツのスポーツディレクターを務めるカルロス・エスペレータを招き、ポッドキャストを配信。その中でエスペレータは、F1との共同イベントが考えられないわけではないが、短期的には検討されていないと語った。
「そのことだが、現時点では明らかな理由から当初の計画には含まれていないし、我々が取り組んでいることでもない。しかし我々は中期的な将来に向け、それを除外しているわけでもない」
「とはいえ、実際には限られた意味しかない。我々も独自のファンベースを持つイベントを開催しているし、ほとんどの場所でF1のファンベースとは異なっているからだ」
「彼らは多くのサーキットで(チケットが)完売しているし、我々もそうだ。つまり同じ週末の同じイベントで全員を集めるのは困難なことだし、投資効率でも今はあまり明確なものはない」
「それだけではなく、様々なスポンサーやTVカメラの問題もある。だから(F1とMotoGPの合同イベントは)非常に複雑なプロジェクトになるだろう」
「繰り返しになるが、この2つのレースを開催できるサーキットは多く存在している。これは廃棄されたプロジェクトではないが、我々が懸命に取り組んでいるモノでもないんだ」
なおリバティ・メディアによる買収後、ドルナ・スポーツが同じく運営しているWSBK(スーパーバイク世界選手権)が将来どうなるかも不透明となっている。ただ当面はMotoGPとWSBKが合同イベントを行なう計画はないと、エスペレータは語った。
「それは長い間話題となってきたことだが、実際それは非常に直接的なモノで、私にはメリットが分からない」
「スーパーバイクの露出は明らかに増えるだろうが、MotoGPにはほとんど関係ないだろう」
「ファンのクロスオーバーは非常に重要だが、スーパーバイクでモンメロ(カタルニア・サーキット)に向かう人達は……MotoGPにも行くと思う」
「両方を一緒にしても、あまり意味がない。なぜならあまり多くのひとを惹きつけることはないだろうし、スーパーバイクとMotoGPの両方にお金を支払う必要があるんだ。だから現時点ではあまり意味がない」