4月6日(土)にF1第4戦日本GPの予選が行なわれ、レッドブルのマックス・フェルスタッペンがポールポジションを獲得。RBの角田裕毅は10番手だった。

 舞台は、世界有数の“ドライバーズサーキット”である鈴鹿サーキット。グランプリ初日には降雨もあったが、予選が行なわれたグランプリ2日目は曇り。Q1開始時点で気温18度、路面温度28度というコンディションで、快晴とはいかないまでもドライでセッションが行なわれた。

■Q1

 18分間のQ1序盤はゆっくりとした出だしとなり、残り13分というところから多くのドライバーがコースへ飛び出していった。チームがマシンをガレージからファストレーンに送り出す中で、メルセデスのジョージ・ラッセルとマクラーレンのオスカー・ピアストリが接触しかけるというシーンもあった。こちらはセッション後の審議対象となった。

 それを尻目にポイントリーダーであるフェルスタッペンがまずは1分28秒866をマーク。各車1回目のアタックを終えた時点では、これが暫定最速タイムで、アストンマーティンのフェルナンド・アロンソが0.388秒差で続いた。

 トラフィックを避けるべく早め早めのタイム計測を実施したウイリアムズを除き、Q2進出をかけて当落線上にいるチームが残り3分というところでドライバーを再びコースへ送り出した。一方で1回目のアタックで上位に並んだドライバーはガレージにとどまった。

 結果的にフェルスタッペンがトップ通過。アロンソを挟む形でレッドブルが1-3となった。RBはダニエル・リカルドが10番手、角田裕毅が11番手と2台でQ2に駒を進めた。

 熾烈な中団争いの中で、キック・ザウバーのバルテリ・ボッタスが8番手、アルピーヌのエステバン・オコンが13番手と、これまでの3戦で苦しんだ2チームから1台がQ2へ進出。一方ボッタスのチームメイトである周冠宇は20番手、オコンのチームメイトであるピエール・ガスリーは17番手とチーム間で明暗が分かれた。

 また、Q1ではアストンマーティンのランス・ストロールやハースのケビン・マグヌッセン、ウイリアムズのローガン・サージェントもノックアウトとなった。ストロールと2番手通過となったアロンソとの差は0.770秒と、こちらもチームメイト間で大きな差が付いた。

■Q2

 15分間のQ2が開始されるとレッドブルの2台が新品ソフトタイヤでコースイン。遅れて多くのドライバーも残り13分を切ったところからコースに出た。

 フェルスタッペンはここで1分28秒740をマーク。チームメイトであるセルジオ・ペレスも0.012秒差と僅差で続いた。この時点で3番手はマクラーレンのランド・ノリスだった。

 Q2最初のアタックではユーズドのソフトタイヤを履くドライバーも多く、ハースのニコ・ヒュルケンベルグやウイリアムズのアレクサンダー・アルボンはタイム計測を行なわず、1アタックに賭ける形となった。

 残り4分というところで、そうしたドライバーも新品ソフトタイヤでアタックを開始。メルセデス勢が上位に飛び込み、RBの角田裕毅も10番手でQ3進出を果たした。Q2トップ通過はフェルスタッペンだ。

 一方でリカルドは角田に0.055秒及ばず11番手。ヒュルケンベルグ、ボッタス、アルボン、オコンがQ2で姿を消した。

■Q3

 ポールポジションを決める12分間のQ3。まず序盤のタイム計測では、フェラーリのシャルル・ルクレールを除く9台がコースへ入った。

 ハミルトンがまず1分28秒766を記録するも、フェルスタッペンは1分28秒240でトップに。ノリスはここで2番手につけてレッドブル勢に割って入るも、フェルスタッペンとは0.249秒と大きく差が開いていた。角田はここで唯一ユーズドタイヤを履きタイム計測を行なった。

 ルクレールはトラフィックを避けてアタックのタイミングをずらす戦略を採り、セクター2では全体ベストを記録。ただセクター1とセクター3でのロスが大きく、フェルスタッペンには0.546秒という差をつけられた。

 ルクレールがアタックを終えた頃から他の9台のマシンもQ3最後のアタックへと出た。

 まずはペレスが1分28秒263を記録して2番手に浮上。続くフェルスタッペンは1分28秒197まで自身のトップタイムを更新した。その後も続々とドライバーがアタックを終えるも、レッドブル勢のポジションを脅かすドライバーは現れず、フェルスタッペンがポールポジションを獲得。チームとしてもフロントロウ独占となった。

 レッドブルの2台が飛び抜けて速いタイムを叩き出した一方、3番手ノリス以下は熾烈。僅差でフェラーリのカルロス・サインツJr.、アロンソ、マクラーレンのオスカー・ピアストリ、ハミルトン、ルクレールが続いた。そこから少し離れる形でメルセデスのジョージ・ラッセルが9番手となった。

 最終的に角田はトップのフェルスタッペンから1.216秒差の1分29秒413を記録して10番手。Q2からは0.004秒の改善という結果だった。

 角田としては、これで3戦連続でのQ3進出。母国GPという点では、昨年に続いて2度目の予選トップ10入りとなった。今年のF1は上位5チームが頭抜けていることから予選トップ10に食い込むことですら厳しいという状況で、訪れたチャンスを角田は見事にモノにした。

 F1日本GPの決勝レースは4月7日(日)の14時00分から開始される。