MotoGP第3戦アメリカズGPのMoto2クラス決勝レースが行なわれた。優勝したのは、セルジオ・ガルシア(MT Helmets - MSI)だった。

 予選でポールポジションを獲得したのはアロン・カネット(Fantic Racing)。日本人ライダーの小椋藍(MT Helmets - MSI)は17番手から決勝レースに挑んだ。

 なお佐々木歩夢(Yamaha VR46 Master Camp Team)は第2戦ポルトガルGP後に腕上がりの治療のために手術を受けており、アメリカズGPは術後の経過からドクターストップがかかってしまい欠場となった。

 全16周のMoto2決勝レースはカネットの蹴り出しが悪く、セルジオ・ガルシアがターン1で先頭に浮上。そしてカネットはターン1でイン側に多くのライダーに入られた結果、アウトよりのラインを通らざるを得ず、10番手まで大きくポジションを落としてしまった。

 1周目終了時点ではガルシアがレースをリードし、ジョー・ロバーツ(OnlyFans American Racing Team)、デニス・フォッジア(Italtrans Racing Team)までの3人がトップ集団を形成。少し離れた位置でアロンソ・ロペス(SpeedUp Racing)、ジェイク・ディクソン(CFMOTO Aspar Team)やフェルミン・アルデゲル(SpeedUp Racing)らがトップを追いかけるという展開になった。

 小椋藍はスタートで一気に9番手までポジションをアップ。7番手を争う集団に加わって、前を行くカネットと共にさらなるポジションアップを狙った。

 その後、小椋はカネットを6周目にオーバーテイク。前方ではディクソンが転倒したこともあり、6番手まで浮上した。

 トップを走るガルシアは少しずつ2番手のロバーツに対してギャップを拡大。ロバーツは8周目あたりからガルシアに対してかなりペースが劣るようになり、10周目には約2秒差をつけられた。

 そしてロバーツは残り4周のターン12でオーバーランを喫してしまった。これで2番手にアルデゲルが浮上し、ロバーツは3番手にポジションを落とした。

 ただそのアルデゲルもタイヤが厳しい様子で、残り2周でロバーツに2番手を奪われた。

 ガルシアは終盤にマシンの挙動を乱す場面があり、さらにロバーツもペースを取り戻したことでラストラップには真後ろまで迫られたが、なんとかトップを堅守。Moto2初優勝を果たした。2位はロバーツで、母国戦表彰台の嬉しい結果となった。3位はアルデゲルだ。

 小椋は一時6番手を走行したが、ライバルとのバトルの末に最終的に7位でフィニッシュした。

 ポールシッターのカネットは1周目にポジションを落としたことが大きく響き、最終的に9位でのフィニッシュ。途中、カネットはターン4でショートカットがあったため0.396秒のタイムペナルティを受けたが、順位に変更は発生していない。