KTMでテストライダーを務めているダニ・ペドロサは、2024年シーズン開幕から好成績を収めているペドロ・アコスタ(GASGAS)の走りが、KTMのマシンは優れたライダーを先頭争いに導けるマシンだということを証明していると語った。

 アコスタはMoto3時代から注目を集める選手だったが、2024年についにMotoGPクラスへとデビュー。GASGASからKTMのRC16を使用して最高峰クラスを戦っている。

 彼は周囲の期待に応えるかのように、第2戦ポルトガルGPで早くも初表彰台を達成。アメリカズGPではレースをリードする場面も見せつつ、2位で連続表彰台となった。

 初優勝も近い内に間違いないと見られているアコスタ。彼の走りに、KTMのテストライダーであるダニ・ペドロサも驚きを見せている。そしてそれだけではなくアコスタの走りによって、RC16が「優れたライダーがすぐに先頭を争う上で役立つ」マシンであると示されたことを重要視している。

「映像で見ていても、彼のライディングスタイルや、そのラインが他のライダーと少し違っているのはよく分かる」と、ペドロサは言う。

「とても良いパフォーマンスを発揮してくれていることはとても嬉しいね。なぜならルーキーがこのクラスやタイヤについて深く知らないうちにバイクに乗って、すぐに先頭に立つというのは、僕らにとってはこのバイクが“優れたライダーがすぐに先頭を争うのに役に立つ”モノだということを意味しているからだ」

「だからその面で僕らはハッピーだ。もちろん、この結果は彼のとても高いやる気がもたらしているものだ。だから彼のパフォーマンス全体についてとても満足しているよ」

 なおペドロサはMotoGP第4戦スペインGPでワイルドカード参戦する。そのためアコスタの走りを間近で見ることになるが、彼としても楽しみなようだ。そして、スペインGPでアコスタが勝ってしまう可能性も排除できないと認めている。

「興味深いね。セパンテストでは一緒に走る時間を作ろうとしたんだけど、彼もバイクに問題を抱えていたから、できなかったんだ」

「僕は彼を見て走れなかった。彼は何周か僕を追いかけたようなんだけど、僕は彼を追いかけようとしたときに問題がおきてしまったんだ」

「ここでやれるかどうか、様子を見てみよう。僕のことを引っ張ってくれるといいね!」

「その質問(アコスタがスペインGPで勝てるかどうか)には、どう答えるべきか……でも僕たちが垣間見ている進歩を考えれば、不可能ではなく可能だろう」