マクラーレン、F1マイアミGPで計10ヵ所をアップデート。マシン全体に手を入れ、パフォーマンスを追求
マクラーレンはここ数週間、今季マシンMCL38の弱点に取り組んできた。しかしランド・ノリス曰く、今回持ち込まれたアップデートは純粋にパフォーマンスを引き上げるためのものだという。
アップグレードパッケージに何を期待しているかと尋ねられたノリスは、次のように答えた。
「より速いクルマになればいいね。合理的なモノだと思う」
「僕がステアリングを握ったとき、前進するための良いステップを見つけることができるはずだ。でも、それは必ずしも僕たちの弱点をすべて改善するためのものではないんだ」
「でも、マシンをより速く走らせようとする努力は、特に僅差なときには助けになるはずだ。そう思っていなければ、スプリントの週末にここまでプッシュすることはなかっただろう」
現在、各チームはマシンに投入した新パーツについてFIAに書類を提出し、説明をしなければならない。マクラーレンは修正が加えられた10ヵ所について、次のように説明している。
・ブレーキダクトやフロントサスペンションと連動して全体的なダウンフォースを増加させる、まったく新しいフロントウイング
・フロントウイングからの気流をサポートし、クルマの他の部分により良いコンディション(の気流)を提供するフロントサスペンションジオメトリー
・フロントウイングからのエアフローをより適切に管理するフロントブレーキダクトとウイングレット
・新しいサイドポッドインレットやボディワークと連動し、ダウンフォースを向上させるフロアの全面改良
・サイドポッドのインレットを改良し、エアフローの変化を補完するとともに、新しいボディワークとともにリヤへの気流供給を改善
・新しいサイドポッドインレットと連動して空力効率を向上させる新しいボディワークとエンジンカバー
・冷却用ルーバーを一新し、この部分の気流の変化に対応
・新しいエアフローを活用し、新しいリヤブレーキダクトでのダウンフォース生成を改善するために、リヤサスペンションをアップデート
・リヤブレーキダクトとウイングレットを変更し、ダウンフォースを向上
・マイアミのレイアウトにより適した、新デザインのオフロードビームウイング。リヤウイングとの間で荷重をより適切に分配する
マイアミGPでこれらのアップデートを網羅しているのはノリスのマシンのみで、チームメイトのオスカー・ピアストリは今のところ、約50%のコンポーネントを使用しているという。
このアップデートパッケージの効果あってか、ノリスはスプリント予選SQ1とSQ2でトップタイムをマーク。SQ3ではラップを上手くまとめられず9番手となっているが、その効果は今後さらに見えてくるだろう。