マクラーレン、ノリスが初優勝も本領発揮は次戦以降? マイアミGPで大型アップデート投入も「コース的に効果を発揮しにくい」
マクラーレンはマイアミGPでのアップデートで、マシン全体のダウンフォース量を高めるため、MCL38の空力面を大幅に見直した。
マイアミGPの週末を通してマクラーレンは速さの片鱗を見せたものの、土曜日まではそのポテンシャルを発揮することができなかった。
ノリスのMCL38にはアップデートパーツが全て投入されたが、スプリント予選では1周をまとめ上げることができずに9番手。スプリントではターン1の混乱に巻き込まれてリタイアとなった。
しかし本戦に向けた予選で5番手につけたノリスは、決勝でセーフティカー出動のタイミングに恵まれたとはいえ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)を振り切ってキャリア初優勝を挙げた。
だがノリスは決勝レースを前に、タイヤの温度管理がパフォーマンスを左右するマイアミGPにおいて、アップデートパッケージが従来のモノと比べてどれだけ良くなったかを判断するのはほとんど不可能だと語っていた。
加えてノリスはマイアミのコースレイアウトが、アップデートで最大の効果を得られるエリアとの相性が良くないことも関係していると明かした。
「(アップデートは)良いし、期待通りに機能しているけど、ここはその全てを発揮できるサーキットじゃないと思う」とノリスは言う。
「イモラ(次戦エミリア・ロマーニャGP)かどこかで、マシンのポテンシャルをもう少し見ることができたらいいね。でも、これは正しい方向への一歩で、チームは全てを準備する上でとても良い仕事をしてくれた」
なおノリスは、アップデートがどれだけの効果をもたらしたのか正確に判断を下すまでに、あと2〜3レース必要かもしれないと語った。
「1回の(フリー走行)セッションと、ひとつのサーキットでは判断できないと思う」とノリスは言う。
「ハイダウンフォースの時、ローダウンフォースの時、全てを見てみないとね。みんな1回の週末や1日とかで全てを、あまりに早く決めつけてしまう」
「もう少し落ち着いて、2〜3回の週末で様子を見てから判断した方がいいと思う」
「僕らは(アップデートが)機能しているという自分たちなりの答えを持っているけど、その真価を知り、あらゆるエリアでどれほどのパフォーマンスを発揮するかどうかを知るには、1レースで結論を出すのではなく、3レース以上待つ必要がある」
見事F1キャリア初優勝を果たしたノリス。今回レース展開が味方しての勝利なのは否定できないが、レース後半のペースは本物。今後、さらに王者レッドブルを悩ませる存在になるかもしれない。