MotoGP第4戦スペインGPでマーベリック・ビニャーレス(アプリリア)は苦戦してしまったが、レース後のテストでマシンの問題を発見できたという。

 ビニャーレスは第3戦アメリカズGPでアプリリア加入後初優勝を達成。高いパフォーマンスを見せたが、その翌戦のスペインGPでは精細を欠き、決勝はトップから11秒差の9位に終わっている。

 幸い、スペインGP翌日には同じヘレス・サーキットで公式テストが開催。ビニャーレスとアプリリアは苦戦の原因を探ることができた。

 その結果、ビニャーレスによると2台目のマシンに問題があり、それによってペースが発揮できなかったのだという。

「ラップタイムはかなり競争力があるようで、リズムにも乗っていた。つまり、僕らはこの週末に何かを見逃していたということで、それを理解する必要がある」

「でも今日(テスト)のバイクは本当に良くて、だからこそ特に日曜日にあまり上手くいかなかった理由を理解する必要があるんだ。なぜなら、それ以外の時間ではとても競争力があったからね」

「AバイクとBバイクとの間で、何が起きているのか、それを解明しなくちゃいけない。僕は(ロングランでは)1分36秒台後半のリズムがあったんだ。でもレースでは、1分37秒台後半になっていた」

「バイクAとBの間で違いがある。残念だけどレースでは競争力が無いと感じたバイクだったんだ。今回のことは、本当に細部までしっかりとチェックすべきだという警鐘のようなものだ」

 アプリリアはアメリカズGPでビニャーレスのセカンドバイクには、フロントブレーキに問題があるのではないかと当初より疑っていた。そしてスペインGPのスプリントレースで転倒したあと、決勝に向けてこのセカンドバイクの問題は修正されていた。

 しかし、結果的に今回ビニャーレスを苦しめたのはこのフロントブレーキの問題ではなかった。それがテストで判明したことだった。

「(スペインGPの)土曜日にバイクAでクラッシュしてしまって、だから安全を考えてバイクBで行こうということになった」

「でも正直に言って、僕らはバイクBが機能していないとは気がついていなかったんだ」

「今週末、そしてオースティンで僕はバイクBでは止まれていないと言っていた。僕らはこの件をフロントブレーキの問題と関連があると思っていたけど、最終的にはフロントブレーキの問題じゃなかったんだ」

「今日(のテスト)で、何が問題なのかをだいたい見つけることができて、今ではちゃんと機能してくれている。レースではもっと速くなれる可能性があるから、将来に向けて大きな一歩になった」

「こういう事は、僕らが注意しないといけないことなんだ。レースごとに僕たちはどんどん学んでいて、チームもより準備を整えている」

 なおビニャーレスは今回の問題の原因は、アプリリアの品質管理にあったと示唆している。

「摩耗の問題で、正確には分からないけど、その可能性が高いね」