マイアミ・インターナショナル・オートドロームで開催されているF1第6戦マイアミGP。開幕からここまで無得点と苦戦してきたアルピーヌはアップデートを投入し、予選Q2に2台を送り込むことに成功した。

 アルピーヌとして今季初のQ3進出の時が近づいてきているようにも見えるが、ピエール・ガスリーとエステバン・オコンはこの結果に複雑な思いを抱いている。

 マイアミGPのスプリントでは、メルセデスのルイス・ハミルトンとハースのケビン・マグヌッセンに科されたペナルティにも助けられてガスリーが9位フィニッシュ。トップ8が入賞圏内となるスプリントでアルピーヌは、今季初ポイントを手にすることができなかったものの、最下位争いを展開していたシーズン開幕戦からパフォーマンスが改善していることを示した。

 決勝に向けた予選でもアルピーヌは2台揃ってQ2進出。ガスリーが12番手、オコンが13番手と入賞も狙えるポジションにつけた。

「9位でフィニッシュしたスプリントで見られたように、ポジティブな要素がいくつかあった。僕らはポイントを争えたんだ」

 ガスリーはCanal+にそう語った。

「予選は12番手で終えることができた。Q3からコンマ1秒差だから、間違いなくポジティブな要素がある。まだやるべきことはたくさんあるし、理解すべきこともたくさんある」

 ガスリーはQ1で1分27秒976を記録して5番手通過。ただQ2では1分28秒324とQ1から0.4秒タイムを落とした。

「Q1ではとても良いラップを刻むことができたけど、Q2ではアウトラップやトラフィック内でのポジション取りも違っていたから、同じ感覚を味わうことはできなかった」

「それを改善する必要があるけど、いずれにせよ日曜日に向けて入賞圏から遠く離れていない位置をキープできたのは良かったと思う」

■一方でオコンはエンジントラブルに泣く

 ガスリーが12番手でポジティブな感触を得た一方で、オコンにとっては忘れたいような土曜日になった。

 スプリントでオコンは、スタート前のピットレーンでフェラーリのシャルル・ルクレールに接触。アンセーフリリースとの裁定が下り、10秒のタイムペナルティが科されて15位フィニッシュとなった。

 予選でオコンはQ2進出も13番手と、中国GPのスプリント予選を除き、今季の初めて予選でガスリーの後塵を拝した。ただこの予選ではエンジントラブルに見舞われていたとオコンは明かした。

「僕らが望んでいるのはQ3に進出することだ」とオコンはCanal+に語った。

「ストレートで0.6秒もロスしていた。その理由を理解する必要がある。僕としてはエンジンに問題があったと思う。計測ラップ中にエンジンの出力が低下する瞬間があったんだ」

「これだけ接近していることを考えると、僕らはQ3から離れていないんだ。ただ、エンジンのトラブルでどうしようもなかった」

「トップ10に近づくことはできたと思う。十分かと言われればそうじゃない。このセッションには満足していない」

「今年初めて、いつくかのことが欠けていたセッションだったかもしれないし、今後は初日のような良いリズムを取り戻せるように修正していきたい」

「(路面)温度がかなり高くなったし、セットアップもかなり変更した。初日ほどマシンは良くなかったし、今回は最適化できなかった。エンジンのトラブルもあってそれが影響した」

「日曜日に向けて理解し、解決する必要がある。でも決勝は異なるエンジンモードだから大丈夫だろう」