28日、東京競馬場で行われた3歳馬の頂点を決める競馬の祭典・日本ダービー(G1・芝2400m)は、ダミアン・レーン騎乗のタスティエーラが、ゴール前の大混戦を制して見事ダービー馬の座に輝いた。

日本ダービー、レース後ジョッキーコメント
1着 タスティエーラ
D.レーン騎手
「何よりも本当に特別な勝利になります。何回もチャンスのある馬に乗せていただいて、今回もチャンスのある馬に乗せていただいて勝利することが出来て非常に感謝しています。いつもお世話になっている堀厩舎のチームで勝てたので特別な勝利になりました。この馬にとって良いスタートを切って、良いポジションを取ってからすぐリラックス出来るタイプの馬なので、その特徴を意識しながら、好位のポジションから競馬が出来ました。強い馬の中で注目馬が後ろの方になるんじゃないかなと想像しながら、好位を取ったポジションが有利になると良いなと思いました。戦略通り出来て良かったです。ダービーで勝つというのは運が良いというか、全てスムーズな競馬をしないと勝てないレースなので、今日は本当に理想通りのスムーズな競馬が出来ました。最後の100mはかなり良いポジションでタスティエーラが最後まで必死で頑張ってくれたので、馬に感謝しています。この馬は非常にプロフェッショナルです。自分の仕事をよく分かっているし、良いスタートを切った後にリラックスして折り合いをつけられますし、前走は先頭に立って集中力に関する問題がありましたけど、今日は最後までしっかり走ってくれましたので、前走より更に成長を見せてくれたと思いますし、非常に頑張ってくれました」

【日本ダービー】スキルヴィングはゴール入線後、急性心不全で死亡

横山武「運がなかったです」

2023日本ダービー・ソールオリエンスと横山武史騎手

2着 ソールオリエンス
横山武史騎手
「1番人気に応えられずに申し訳ないです。想像以上にスローペースになって、切れ味が削がれてしまいました。運がなかったです」

3着 ハーツコンチェルト
松山弘平騎手
「スタートは出られないところがあって後方からになりました。無理せずにポジションを押し上げることが出来ましたし、最後もしっかり差を詰めてくれました。よく頑張ってくれましたが、悔しい気持ちで一杯です」

4着 ベラジオオペラ
横山和生騎手
「素晴らしいスタートを決めてくれました。溜めた方がいいというイメージで乗りました。ラストは素晴らしい伸びでしたし、このような舞台で乗せていただけてありがたいです」

5着 ノッキングポイント
北村宏司騎手
「状態は良かったです。少し力が入るところがありましたが、我慢が効いて上手くインで競馬が出来ました。最後まで頑張って脚を使ってくれました」

8着 ファントムシーフ
武豊騎手
「スタートが速くなかったです。ペースも遅くて少し押し上げましたが、結果的にもっと行くべきだったのかもしれません。向こう正面での勇気が足りませんでした」

 レース結果、詳細は下記のとおり。

 28日、東京競馬場で行われた11R・日本ダービー(G1・3歳オープン・牡牝・芝2400m)は、D.レーン騎乗の4番人気、タスティエーラ(牡3・美浦・堀宣行)が勝利した。クビ差の2着に1番人気のソールオリエンス(牡3・美浦・手塚貴久)、3着に6番人気のハーツコンチェルト(牡3・美浦・武井亮)が入った。勝ちタイムは2:25.2(良)。

 2番人気でC.ルメール騎乗、スキルヴィング(牡3・美浦・木村哲也)は17着、3番人気で武豊騎乗、ファントムシーフ(牡3・栗東・西村真幸)は8着敗退。

スタートから波乱

2023日本ダービー レース写真

 レーン騎乗の4番人気、タスティエーラがの大混戦から抜け出して日本ダービー馬に輝いた。ゴール前では4頭横並びの大接戦となり、完全に並んでゴール。無敗の二冠を目指したソールオリエンスも外から来ていたが、クビ差抜け出して栄光のゴールへ飛び込んだ。殊勲のダミアン・レーン騎手は「リラックス出来るのがこの馬の強み。今日は馬のおかげで上手く行きました」と同馬を称賛した。また、スタートで坂井瑠星騎乗、ドゥラエレーデは落馬競走中止となっている。

タスティエーラ 5戦3勝
(牡3・美浦・堀宣行)
父:サトノクラウン
母:パルティトゥーラ
母父:マンハッタンカフェ
馬主:(有)キャロットファーム
生産者:ノーザンファーム

【全着順】
1着 タスティエーラ D.レーン
2着 ソールオリエンス 横山武史
3着 ハーツコンチェルト 松山弘平
4着 ベラジオオペラ 横山和生
5着 ノッキングポイント 北村宏司
6着 ホウオウビスケッツ 丸田恭介
7着 シーズンリッチ 戸崎圭太
8着 ファントムシーフ 武豊
9着 シャザーン 岩田望来
10着 フリームファクシ 吉田隼人
11着 サトノグランツ 川田将雅
12着 メタルスピード 津村明秀
13着 パクスオトマニカ 田辺裕信
14着 トップナイフ 横山典弘
15着 グリューネグリーン 石川裕紀人
16着 ショウナンバシット M.デムーロ
17着 スキルヴィング C.ルメール
競走中止 ドゥラエレーデ 坂井瑠星