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 今季ホーム最終戦となる前節でRBライプツィヒに1−3と敗戦を喫した後、ベンジャマン・パヴァールはジョアン・カンセロとともに、ファンの前に長時間にわたって立ちつづけていた。それはまるで別れのサインのようでもあるのだが、ただいまのところはまだ確固たるものは何も明らかにはなっていない。

 2018年にW杯優勝、2019年にシュトゥットガルトで2部降格、2020年にバイエルンで三冠達成など、酸いも甘いも嚙み分けてきた同選手にとって、今シーズンはバイエルンの11連覇ストップ、11年ぶり無冠という屈辱のシーズンを最後に、このままクラブを後にする可能性がある。

 バイエルンとの契約は2024年までとなっており、クラブ側としては引き留めたい以降ではあるのだが、現在同じフランス代表DFリュか・エルナンデスと同様に、他クラブからの熱視線が注がれているところ。いずれもバイエルンとしては無償での放出は避けたいため今夏での決断が迫られており、以前に移籍希望を公言した前者についてはこれまで既にインテル、バルセロナなどの名前が浮上。そしてキッカーが得た情報ではマンチェスター・ユナイテッドとレアル・マドリードが最初の問い合わせを行い、それにリヴァプールも追随しているようだ。

 当初はサイドバックではなくセンターバックでの出場を希望していた不満があったパヴァールだが、リュか・エルナンデスの負傷離脱などの影響でいまは居心地良くクラブで過ごせている模様。バイエルンもこの苦しいシーズンの中で最も安定したパフォーマンスをみせていた同選手との契約延長を結びたいところであり、シーズンが終了した直後の来週からも他クラブを含めた争奪戦が激しく展開されていくことだろう。