国道20号「諏訪バイパス」の未着手区間のうち、北側が2023年度に新規事業化されました。

未開通10.3kmの計画が本格始動へ

 国土交通省は2023年3月、国道20号「諏訪バイパス」の未着手区間10.3kmのうち、北側5.6kmについて2023年度に新規事業化すると発表しました。

 諏訪バイパスは、長野県の茅野市宮川から下諏訪町東町までの約14kmを結ぶ道路です。現道の混雑解消などを目的としています。

 1972年に都市計画決定され、現在は中央道に近い起点の国道20号中河原北交差点から飯島交差点までの3.1kmが諏訪IC関連事業として開通しています。しかし残りの区間は反対運動を受けて、長期にわたり計画がストップしていました。

 1989年に国・市・地元が計画を見直すことで合意し、国は2016年、当初ルートよりさらに山側を通る対応方針を決定。2020年には都市計画変更に向けたルート・構造原案が示され、2023年1月、県が「都市計画決定(ルートの変更)」を告示しました。

 改めて決まったルートは、JR中央本線や国道20号(現道)より東側の山の中を通ります。延長10.3kmの大半は4本のトンネルです。途中の3か所で、既存の県道や市道などと立体交差で接続します。

 道路は幅員19〜20m、片側歩道付き4車線(片側2車線)、設計速度60km/hで計画されています。

 今回、新規事業化となったのは、そのうち北半分にあたる諏訪市上諏訪(長野県道40号諏訪白樺湖小諸線)から下諏訪町東町(国道142号と国道20号下諏訪岡谷バイパス)までの5.6kmです。

 接続する国道20号下諏訪岡谷バイパス(事業中)と諏訪バイパスのこの区間が開通すると、長野道の岡谷ICから諏訪市中心部にかけて、市街地を避けたルートが形成されます。

 2023年度の事業費は5000万円で、調査設計が行われます。