日銀が10日発表した2023年度の国内企業物価指数(20年平均=100、速報)は前年度比2.3%上昇の119.9となり、伸び率は22年度の9.5%から大幅に縮小した。伸び率の鈍化は20年度以来3年ぶり。比較可能な1981年度以降で最大の伸び率だった22年度から縮小した品目が多く、とりわけ政府が負担軽減策を打ち出した電気・ガス代が全体を大きく抑制した。

 指数の水準は80年度以降で最高だった。同時発表の24年3月は、前年同月比0.8%上昇の120.7。伸び率は2カ月連続で拡大したが、23年11月以降は0%台が続いている。

 企業物価指数は企業間で取引される商品の価格水準を示す。