6月の県議会で辞職すると表明した静岡県の川勝平太知事が、立憲民主党の渡辺周元防衛副大臣(衆院比例東海)に事実上の後継打診をしていたことが3日、分かった。渡辺氏が同日、国会内で記者団の取材に明らかにした。自身の知事選出馬については「国政ですべきことが目の前にいくつかある」と述べるにとどめた。突然の辞職表明に県内の首長らからは驚きの声が相次ぎ、波紋が広がった。県は川勝氏が3日午後3時半ごろから記者団の取材に応じると明らかにした。

 渡辺氏によると、川勝氏から辞職表明前の2日夕に電話があった。川勝氏は「リニア中央新幹線の開業時期が延期され、自分の責任は果たした」と説明。事実上の後継を打診されたが、渡辺氏は「突然言われたら困る」と返答したという。

 川勝氏は1日、県の新規採用職員への訓示で「県庁はシンクタンク。野菜を売るのとは違う」などと発言。県庁に職業差別との抗議が殺到し、辞職を表明した。浜松市の中野祐介市長は3日「驚いている。どこかで説明いただく機会を設けてほしい」と求めた。