【台北共同】中国を訪問中の台湾の馬英九前総統が8日、北京郊外の盧溝橋と中国人民抗日戦争記念館を訪問した。「大陸であろうが台湾であろうが、両岸(中台)の人民はいずれも日本軍の迫害に遭った」と述べ「共通の抗日の歴史」が中台を結び付けていると強調した。

 馬氏は台湾最大野党で対中融和路線の国民党に所属。馬英九基金会や台湾メディアによると「(日中戦争の発端となった1937年の盧溝橋事件の)発生地に来て感無量だ」と表明。抗日戦争は「中華民族の歴史上、最も犠牲の大きい民族防衛戦争だ」と述べた。「国共合作」などを念頭に、台湾と大陸をつなぐのは「共通の抗日の歴史だ」との考えを示した。