東京電力は17日、昨年8月以来、6回目となる福島第1原発からの処理水海洋放出を開始した。6月4日までに約7800トンを放出する。

 東電によると、処理水に含まれる放射性物質を放出前に分析し、国や東電が定めた基準を満たすことを確認している。

 処理水の海洋放出は昨年8月24日に始まり、これまでに計5回、約3万9千トンを放出。原発周辺で採取した海水の分析結果を翌日公表する「迅速測定」で検出したトリチウムの濃度は最大で1リットル当たり29ベクレルで、東電が設けた放出停止の基準(700ベクレル)や世界保健機関(WHO)の飲料水基準(1万ベクレル)を大きく下回っている。