映画『ミッシング』のプレミア試写会が5月1日、大阪市内の映画館でおこなわれ、主演の石原さとみ、青木崇高、吉田恵輔監督が登壇。その舞台挨拶にて、地元出身の青木が大阪満喫スペシャルコースを提案した。

大阪に来たのは3年ぶりという石原は、「プライベートで北区にある家具屋さんに行きました。そこにしか売ってないソファがあって」と明かし、今回は取材でスケジュールがぎっしりのため「もっと大阪を感じて帰りたい」と悔しそうな表情を浮かべると、吉田監督も「俺も大阪キャンペーンは日帰りしか経験ない。晩ごはん、食べたことないです。どうにかなんないのかね?」と不服そう。

すると、大阪・八尾市出身で「八尾の魅力大使」もつとめる青木は、「ホントはゆっくりね、まず最初に京橋の立ち飲みの『とよ』に行って、鶴橋の『焼肉ホルモン 空』に行って、天六の『春駒』でメシ食って。いいラインアップでしょ(笑)。新世界で串カツ食って、そこからディープなエリアのカラオケとか行って。そんなスペシャルなコースをお連れしたいんですけどね」と、地元民も納得の観光グルメ巡りを提案。石原も「行きた〜い!」と目を輝かせた。

映画『ミッシング』は、人間の業を深く、鋭く描く作風で知られる吉田監督によるオリジナル脚本で、突然失踪した愛娘を懸命に探し続けるも、視聴率目当てのマスコミ報道やSNSの誹謗中傷により、次第に心を失っていく母・沙緒里(石原)が娘に会いたい一心で世間にすがり続ける姿を描いたヒューマンドラマ。青木は、沙緒里と徐々に距離感ができるも、冷静に見守る夫・豊を演じている。

これまでのイメージにはない、まさに錯乱する母親を演じた石原について、「僕もひとりの父親でもあるので、僕も僕なりの覚悟が必要でしたし、この描写の細かい台本をさとみちゃんがどう向き合うのか。(プライベートで)母になったのに、この設定というのは、僕の感覚になるんですけど、避けてもいいかもと思ったんです。こんな大変な想いをしなくてもいいんじゃないって」とコメント。

そして、「でも、石原さとみという人は逃げなかったんですよね。僕はそこにとんでもなく感動してます。(石原が)自分自身のキャリアを磨いていきたいという想いであったり、未知の体験がたくさんあったと思うんですけど、それを吉田監督にちゃんとぶつけて、監督もしっかりそこに応えて、ひとつひとつ画を作っていった。そこに立ち会えただけでよかったと。素晴らしい映画になっていると思います」と自信を見せた。

映画『ミッシング』は5月17日公開。石原、青木のほか、森優作、小野花梨、細川岳、中村倫也らがキャストに名を連ねている。音楽は世武裕子。※吉田監督の「吉」は、「つちよし」が正式表記。