打球の散らばりを減らすときの方法② 状況別の対策や特別な打ち方は事前に練習を重ねておく 短く持つのは慣れが必要

「飛ばない準備」に含まれる要素として、クラブを短く持つことも含まれます。スタンス幅を狭め、いつもより小さい振り幅のイメージで準備していることとも違和感なく同調できる方法だと言えます。ただ、短く持つと、クラブを軽く感じたり、ヘッドのバランスが軽くなることで結果的にシャフトのしなりを少なく感じる場合があります。シャフトが硬いと感じるかもしれません。硬いと感じると、フェースローテーションを抑える動きを引き出しやすいというプラスの効果もあります。

また、腕とクラブを一体にしてムチのように振るイメージがなくなり、ヘッドの運動量を減らす動き方が引き出されもします。しかし、逆にいつもと同じリズムとタイミングで振れなくなるというマイナスの効果が出る可能性もあります。短く持つことはミスを減らし、打球結果の散らばりを減らすことにつながりますが、不慣れな状態で実行するのはお勧めできません。事前に練習を重ね、硬く感じる場合のタイミングの取り方などに慣れておくことが大切です。

短く持つのは慣れが必要『ゴルフ当たる!飛ばせる!スウィング解剖図鑑 イラストでわかる身体とクラブの正確な使い方』

クラブを短く持つことも、動きをコンパクトにするよい準備となる。だが、シャフトの反応がいつもと違って感じることは承知しておく。打球が低くなることも計算しておこう。

出典:『ゴルフ当たる!飛ばせる!スウィング解剖図鑑 イラストでわかる身体とクラブの正確な使い方』著/奥嶋誠昭

【レッスンプロ情報】
●奥嶋誠昭
1980年生まれ。ツアープロコーチ。アマチュアゴルファーからツアープロまで最先端機器を使ったバイオメカニクス(動作のコツを解析する)をもとに、ゴルファーの要望に合ったスイングづくりに定評がある。JGTOツアープレーヤー。2020―2021年国内女子ツアー賞金王、東京五輪銀メダリストの稲見萌寧など、数多くのトッププロ選手の指導実績を持つ。