質量によって違う星の一生

太陽や夜空に輝く多くの星たちにも、誕生から死にいたるまでのドラマがあります。どの星も、銀河のなかのガスとちりが凝縮して生まれたものですから、その成分には本質的な違いはありません。そして、もっていた核融合のための材料を使い果たすと一生を終えるのです。しかし、その一生は、星の質量によって異なります。

•太陽の0.08倍よりも軽い星「褐色矮星」
中心部の温度が十分に上がらないため、核融合が起きないか、起きたとして短時間で終わってしまい、その後は徐々に冷えていきながら余生を送ることになります。

•太陽の0.08倍から8倍程度の質量をもつ星
中心部の温度が高いため、水素が核融合を起こし、中心部の水素を使い果たすまで輝き続けます。材料を使い果たしてしまうと膨張をはじめて「赤色巨星」になり、最後は「惑星状星雲」となって、星の芯は「白色矮星」として残ります。

•太陽より8倍重い星
核融合反応は、水素からヘリウム、ヘリウムから酸素・炭素へと続いていき、最終的には鉄がつくられます。そして、膨張をはじめて「赤色超巨星」になります。そして、自らの重力によって星は崩壊して、「超新星爆発」を起こします。典型的な寿命は数千万年ほどで、爆発の際に、さまざまな元素をつくり出して宇宙空間に放出するとともに、そのあとには「中性子星」、あるいは「ブラックホール」という超高密度の天体が残されます。

出典:『眠れなくなるほど面白い 図解プレミアム 宇宙の話』